駆け足あらすじ
東西の予選を勝ち抜いた最強の挑戦者たちが今集結
西からは兄弟子を退け勝ち進んだ新、前年の雪辱を晴らすと執念を見せた逢坂が
東代表には元クイーン・猪熊と悲願の名人を自ら達成しようと原田が!?
熱き三本勝負の行方は!?
ちはやふる|22巻あらすじ
114話~
名人位・クイーン位 挑戦者決定戦は3本勝負の2本を制した方が勝者となる。
クイーン戦は猪熊 対 恵夢
二人とも千早がつい最近対戦した選手で今更ながら悔しさに崩れる千早。
名人戦は師匠と親友の対戦で複雑な気持ちだった。
「あの日話した夢の舞台に最初に手をかけるのはやっぱり新なのかなぁ」
そして始まる1戦目
原田先生は気合十分最初から新を飲み込もうと声を出していく。
かと思えば緩やかに札を取る一面も見せ頭は冷静に判断出来ているようだった。
新も兄弟子の村尾と対戦してからは登り調子で冷静に原田の攻めかるたを分析していく。
原田先生は新にとっても恩師でその恩義は忘れるはずも無かった。
足が悪い先生の変わりに積極的に札を集める新は好感が持てた。
「先生と試合出来て嬉しい!強くてうれしい!」
「でも勝つのはおれや」
声に出さずともその気持ちは伝わるほどの熱気を帯びていく。
しかし原田にも長年先生として生徒達に教えてきた事が正しいと証明する義務がある。
「よし!はいった!」
1勝目は原田先生の勝利で決着した。
しかし原田先生はここで予想外の行動に出る。
「2試合目棄権します!」
2試合目の読手、五十嵐さんより3試合目の読手、牧野さんの方が好きなんだと言っていたがどのみちあと1勝しないといけないのであれば下手に体力を使うより自分の得意な読手で勝負を決めようと思った原田の作戦だった。
クイーン戦は猪熊さんが2連勝し挑戦権を獲得。
3戦目は名人への挑戦を掛けた男子だけの試合が行われた。
1戦目は原田が遅れて会場入りしたが今度は新が遅れて会場に入る。
「どし!」と貫録さえある風貌に落ち着いた表情
どうやら原田の作戦に翻弄されてはいないようだ。
対極が始まるも新はいつもと少し様子が違った。いつもと違う癖、どっしりと腕を構えた格好、流れるようなかるた。
それはまるで綿谷永世名人を思わせる姿だった。
「私たちにとって原田先生はいつまでも先生!勝つには新のままじゃ勝てない」千早にそう言われ考えた新の策だった。
しかしそれは原田も見間違うほどの雰囲気を醸し出し。
両親ですら今は亡き父の姿を思い出す。
そしてそれは会場すらも飲み込む「何を考えているのか分からないイヤーなかるた」
札のやり取り、表情まで綿谷先生を見ているようだ。
新が唯一もっていなかった大舞台での経験を綿谷名人のイメージが補っていた。
徐々に差が開き始める。
「こんな10代のようなかるたがもう一度とれるなんて!」
勝負の行方に清々しさすら覚える原田だったがその目に飛び込んできたのは現名人の周防だった。
ふと我に帰る原田、新の雰囲気に呑まれて痛み出す膝も庇わずなりふり構わないかるたを取る自分に気付く。
白波会は感じの良くない選手でも強く慣れるかるたを追及してきた。
それを証明するかのように攻めの姿勢を見せる。
123と札が重なりついには新を飲み込み始めるのだった。
千早たち生徒の思いをのせどんどんと連取する原田。
そして最後は・・・