透明なゆりかご4巻23話「床下の子」のネタバレです!
家に入れずずっと床下に住む男の子の結末は・・・・!?
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ではここからネタバレ書いていきます!
透明なゆりかご 床下の子 ネタバレ
これは×華が子供の頃のお話です。
×華には忘れられない”透明な子”がいました。
その子は自分の家に入れずずっと床下に住んでいる男の子でした。
名前は知らず、なぜか聞くこともなく「つっちー」と呼んでいました。
なぜつっちーかというと、いつも土まみれだったからと、いつも空き地でツチノコを探していたからです。
ツチノコは日本にいるという未確認生物で蛇よりも胴が太く、ジャンプをしたりすごいスピードで動くと言われていました。
当時のTV番組でツチノコを見つけたら100万円を贈呈するという企画がありました。
「ツチノコ見つけたらそのお金でブラジルに行くんだ」
つっちーは×華にそう話します。
当時の×華はいじめられており一人でいることが多かったため、つっちーと一緒にいるのは楽しいと感じていました。
つっちーの家には母親はおらず、父親が雀荘を経営していました。
しかし経営状態が悪く、店では客との喧嘩が絶えずいつも物騒な音が響いていました。
ある日×華はつっちーに誘われて床下に入ります。
床下はすごく低く、仰向けに寝る高さしかありませんでした。
横に寝そべると柱の隙間から光がもれ、土ぼこりに光が反射してとても幻想的な世界になるのです。
雀荘の音も聞こえず不思議と安らぐ場所でした。
「良い場所だけどずっとここにいて怒られないの?」
「こっちの方が怒られないんだよ」
つっちーは父に虐待を受けているようでした。
つっちーの兄弟は普通に生活をしていたみたいですが、何故かつっちーだけ父親に全く面倒を見てもらえず、野良ネコのように父の目をぬすんでは客用おつまみをとってご飯がわりにしていたのです。
床下にはつっちーの私物が全部置いてあり床下が彼の家でした。
つっちーはブラジル移住についての夢を語り始めます。
1年中あったかくて、みんな陽気で毎日肉を食べ、海には魚がいっぱいいて、フルーツは取り放題で。
「オレ、ブラジルに行ったら海の近くに大きい家を自分で作って、ジュース屋やるんだ」
つっちーの話すブラジルは現実とは随分違っていましたが、それはとても夢の溢れる楽しい場所だと×華は思いました。
×華はこのことを秘密にしていました。
他の人に言うことでこの秘密基地が壊れてしまうと思ったからです。
床下にいた時のつっちーは外にいるときよりもすごく明るく、希望に満ちていたから。
しかし、ある日つっちーは焦りながら床下に穴を掘り始めます。
「ブラジルに行く用の穴掘ってんだ」
つっちーは顔以外、体じゅうアザだらけでした。
今思えばつっちーは家から逃げ出そうとしていたんだと思います。
希望と絶望の間でなんとかして自分の力で生きたいと思っていたのかもしれません。
それから雪が降り、しばらくつっちーに会えなくなってしまいました。
春になり、つっちーのことが心配になった×華は彼の家に行ってみます。
すると、床下がコンクリートで全部埋まっていたのです。
×華はつっちーがいそうな場所を探しましたがどこにもいません。
親に話してみても、「あの家とは関わっちゃダメ」と言われただけでした。
同級生に話しても誰も知らず。
TVニュースにもなることなく、本当にこつぜんと消えてしまったのです。
『つっちーはいたはずなのに何で「透明な子」になってしまったんだろう・・・・。』
いつもの空き地でつっちーが来るのを待っていると、雪が解けた場所に穴が開いているのを発見します。
それはすごく深い穴で、×華はその穴がブラジルに繋がっていると信じたかった。
×華はつっちーに当てた手紙を書き、瓶に詰めて海へ投げます。
なぜ「透明な子」はできるのだろう。
一度「透明な子」になったら子供達には過酷な運命が待っている。
でもその中で子供は色々な夢や希望を思い描き、必死で自分が絶望に引き込まれないようにしている。
その願いが届きますように救われますように、少しでも幸せになりますようにと。
×華は祈ってしまうのです。
床下の子 感想
今回は産婦人科の話ではなく、×華さんの子供の頃に経験した「透明な子」のお話ですね。
つっちーは一体どこに行ってしまったのでしょうか。
ハッピーな結末ではないのですが、虐待についていろいろと考えさせられるところがあり読んでよかったです。
ネタバレを見て気になる人は、ぜひ漫画の方も無料で読んでみてくださいね!