架刑のアリス4巻

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前回、厘流の元恋人・イオが命を張って愛を告白したことで厘流は正気を取り戻し「血塗れアリス」は因縁の海の元へ。
その裏で是乃は海と、月兎を殺すための「取引」を画策していました。

ゾンビに囲まれた月兎は、白刃を片手に豹変して・・・!?

4巻|ネタバレ

豹変した月兎は大太刀を振りおろしゾンビをやっつけてしまいます。

「さて何処におる?我が姫君ステラは。」

その頃、ステラは海を屋上にある給水塔に追い詰めていました。

すると海は初めてステラと会った時のことを話し始めます。

みんなで顔合わせした会の直前、海の顔を隠していた黒いベールが風で飛ばされてしまいました。

偶然にも黒いベールはステラの元へ。

とっさに身を隠す海ですが、その物音にステラは野良犬だと勘違いしてしまいます。

「何?野良犬!?」

海はあの当時野犬に顔を喰われかけ酷い傷を負っていました。

犬に襲われた時、太陽に助けを求めるのですが助けてくれず・・・。

そして傷を負っている方が哀れっぽく道行く人がお金をくれると母に髪を切られて物乞いをしていました。

海のことを犬と呼び、血も繋がっていないのに是乃兄に愛され守られてきたステラのことが、海は心底憎かったのです。

自分はともかく、何の罪もないリサまでを殺した海がステラは許せませんでした。

銃で海を狙うのですが、最後の弾は外れて給水塔に穴が開き水が溢れてきました。

「これで詰んだのはお前だよ、おバカさん!」

海は水に高圧をかけ刃を作りステラに攻撃してきます。

しかしステラは緊急事態用の予備電源に海をうまく誘い込み、感電させます。

黒こげの姿になりながらも海はステラを追いかけてくるのですが、額を銃で打ち抜かれ死んでしまいました。

ラスト一発だと思っていた弾は、実はもう一発しこんであったのです。

力を使いすぎたステラは眩暈で倒れてしまいます。

支えてくれたのは月兎でした。

「おまえと初めて会うたのは、空を飛ぶ機械仕掛けの鳥の中だった。」

月兎はステラを抱えたままゾンビを全滅させ、目の前に現れた是之も切り裂こうとするのですが、月兎の本物の人格が阻止します。

「ダメだ!じいちゃんとの約束を忘れたのか・・・去れ!」

月兎に乗り移っていた何かは消えていきました。

ステラは夢の中で飛行機での出来事を思い出していました。

是乃兄と初めて会ったのはあの時。
他の子も一緒になって遊んだわ。

そう、私達は3人で・・・?あれ、あの子・・・?

白い髪の男の子は一人で箱を開けていました。

箱の中は何か怖いものが入っていて・・・!?

夢から覚めたステラは時計を見て慌ててお茶会へ。

席に着くと時間ギリギリで太陽が海の死体をもってお茶会に現れます。

太陽は海の死を受け入れられない様子です。

しかしお茶は寿命を一カ月延ばすことはできても死んだ者を蘇らすことはできません。

蘇らせる方法は一つ。

兄妹のバトルに勝ち抜き、久遠寺の主になるしかないのです。

お茶会が終わり、ステラは夢で見た飛行機事故のことについて調べることに。

ステラの両親をふくめ多くの人達の命を奪った飛行機事故の記事をひっぱりだします。

大事故だったのに何故かあまり報道されず、唯一見つけたのがこの記事でした。

その時に是乃はステラのため手に深い傷を負ったのです。

記事には「奇跡的に生き残ったのは子供3人」と書いてありました。

やはりステラと是乃以外にも生き残った子がいたのです。

それがもしあの子なら、学校で私をいじめてた白い髪の子かも・・・。

その時、ステラのケガを心配した月兎がやってきます。

ステラは当時3人で撮った写真を見てふと気づきます。

「月兎、貴方と私、昔会ったことある?例えば飛行機の中で・・・。」

地毛が白い髪の子なんて早々いるもんじゃありません。

考えてみれば初めから月兎の行動はおかしいところがありました。

「一体あんた何者なの!?どうして私の前に現れるの!?」

月兎は髪の白い理由を打ち明けます。

月兎は5年前交通事故にあいました。

それはひどい状態で全身がマヒ状態、精神にもダメージを受けるほど。

意識はあるのに体は動かせず何度も死にかけました。

強い薬で抜ける髪、過酷な治療、その時から成長も止まりました。

そんな時、月兎にいつからか憑いていた霊達が話しかけてきたのです。

病院の特殊な磁場が彼らに力を与えているようで、霊達はよく月兎の体を使って悪さをしていました。

しかし彼らの力を使って月兎は体の自由を取り戻してもいきました。

体の主導権を霊に奪われないように必死でした。

しかしその場所は地獄でいじめの日々・・・だからある日月兎は彼らを受け入れてしまったのです。

月兎は霊達の力を利用して体の自由を手に入れました。

それに慣れた頃には髪は真っ白になっていたのです。

祖父・九重が話してくれる久遠寺家の話を聞いていた月兎は、ある日街中で偶然ステラを見かけます。

後を尾け、ステラが「私は私!生来の性質は変わらない」と言っているのを聞いて悟ったのです。

僕が僕であるのなら、何者にも乗っ取られるはずもないんだ!
僕は僕なのだから!!

それからは陰でステラのことをずっと見ていたのです。

自己流の呪術で守ったりもしました。

一緒に話を聞く是乃ですが、月兎を疑う気持ちは変わりませんでした。

「お前の話を信じろというならその背後霊とやらを見せてみろよ。オレが直接”大量殺人鬼”か確かめてやる!」

是乃が剣を抜くと背後霊が現れ是乃を襲おうとします。

その時、是乃とステラにオルガからの呼び出しがかかり事なきを得ました。

月兎はまだステラに真実を言うことはできませんでした。

そんな中、かつてステラを救った際に是乃が負った左手の平の傷が、目の前の是乃には右手であることにステラは気づいてしまい!?

5巻へ続く

感想

今回で海と決着がついたアリス。

海もたいがいですが、太陽もかなりヤバそうな奴です。

月兎の謎が明かされたかと思いきや、新たな謎がでてきました。

月兎が隠したがっている真実は何なのでしょうか。

ラストでは是乃兄の傷の場所が違うことで更に面白くなってきました。

謎が謎を呼んで次巻が待ち遠しいです♪

ネタバレでは省略している部分も多いので、ぜひ漫画の方も読んでみて下さいね(^ω^)

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