妊娠したら死にたくなった1巻無料

妊娠したら死にたくなった~産褥期精神病~の漫画を1冊全部無料で読む方法と、1巻(1話~5話)の全話ネタバレを紹介します。

幸せの象徴であり憧れの対象だった「妊娠出産」。
努力の甲斐もあり念願の妊娠ができた千夏ですが、なぜか精神病院に入院していて・・・?

詳しいネタバレの前に、漫画を無料で読む方法から説明しますね♪

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次に1巻のネタバレです!

1話

千夏にとって「妊娠出産」は憧れそのものでした。

ふっくらしていくお腹と共に1人の女性から母になる十月十日は、幸せの象徴でした。

自分の中に命が宿るってどんな感覚何だろう。

胎動でお腹を蹴られるってどんな感じなんだろう、と心の底から憧れていました。

出産したらきっともっと幸せで賑やかな日々が待っているはず。

赤ちゃんのお世話の大変さに泣き言漏らしつつも笑顔溢れる毎日のはず。

そう信じていました。

そう信じて疑わなかったのに・・・。

この時、千夏は産後2カ月半。

ちゃんと”母”になっているはずだったのに、思い描いていた幸せな日々とはほど遠い絶望の底にいました。

「・・・なんで私、こんなところにいるんだろ・・・。」

1年3カ月前。

「ねーねーうちらもそろそろだと思うんだよ?結婚して4年たつしさ。」

千夏は5歳年上で薬剤師をしている夫の涼に、子作りの話を持ち掛けます。

子供好きな涼ですが、1つだけある気がかりがありました。

「千夏、今はもう本当に薬何も飲んでないの?」

涼が心配しているのは、千夏が数年間服用していた抗不安薬の存在です。

結婚前まで少女漫画家をしていた千夏は、昼夜を忘れて仕事に没頭していた為、そのうちに心と体のバランスを崩してしまったのです。

軽度の抑うつ状態だと診断されて処方されたのは、内科でも処方されるポピュラーな抗不安薬でした。

飲めばホッとして楽になれましたが、この手の薬は依存性が強く出るのがデメリットでもあり、完全な断薬が難しい事でも有名です。

しかし千夏はここ1年調子が良く、完全に断薬できています。

嬉しそうに話す赤ちゃんのことを話す千夏を見た涼は、少し悩んだ末子作りをすることに。

それから妊活を始めて半年、ようやく待望の妊娠をすることができます。

胸にあるのは明るい未来の予感。

このかけがえのない命を愛し育てていくという幸せな決意。

まさかこの先待ち受けているものが壮絶なものになるだなんて、微塵も予想できませんでした。

2話

喜びの妊娠判明から数週間がたち、つわり地獄真っ只中。

つわりの症状は人それぞれ違いますが、千夏の場合「吐く回数は少なめだけど吐き気が強くて食べられない」、そして食べ物や洗濯物などの匂いがダメになる「匂いつわり」が主な症状でした。

毎日インフルエンザのような体の倦怠感と気持ちの悪さで寝たきり状態になり、家事も一切できずにいました。

つわりのピークは8~10週と本で見たのに、千夏はもう14週。

(本当に終わるのかな)
(出産まで終わらない人もいるみたいだし)

覚悟はしていた千夏ですが、まさかここまでしんどいものだとは思っていませんでした。

それでもなんとか耐えられたのは、エコーで見られる元気な赤ちゃんの姿。

その時ばかりは笑顔になることができました。

赤ちゃんの成長も週数どおり、心拍も異常はなく順調そのもの。

しかしつわりのせいで食事どころか水分もまともに摂れていなかった千夏は、尿検査でケトンが+3も出てしまっていて栄養を取るために点滴をすることに。

きっと辛いつわりもあと少し・・・だけど、安定期に入り妊娠6カ月になってもつわりが終わる気配はなく、妊娠前より-8kgまで体重は落ちてしまいます。

寝ている時以外吐き気から解放されない数カ月に、体も心も衰弱しきっていました。

「・・・ごめん涼ちゃん。贅沢な悩みだってわかってる。あんなに望んだ赤ちゃんを授かれて、涼ちゃんにもすごく助けてもらってるのに・・・それなのに辛い。」

涼の提案で千夏はN市にあるS総合病院へ行くことになります。

今まで通っていた産科医院から紹介状を書いてもらって向かったS総合病院は、この地域一帯をになう大病院で入院施設も完備されていました。

千夏はその日から2週間入院をすることに。

絶飲食で1日4本の点滴、退院のめどは食事をまともに摂れるようになったらでした。

心細かった人生初の入院は温かさに満ち溢れおり、優しい看護婦さん、同じ境遇に耐える妊婦友達もできました。

そして医師の「大丈夫」という言葉にいつも救われました。

入院して2週間以上たち、胃の調子もだいぶ楽になったので、千夏はそろそろご飯を食べることにチャレンジしてみることに。

この半年ゼリー飲料のような物しか口にできなかった千夏にとって、湯気のたっている食べ物を食べることにはかなりの不安がありました。

しかし匂いを嗅いでもえずかず、ご飯が美味しく感じるのです。

きっとその日食べた大根の煮物の味は一生忘れないでしょう。

そして食べ物が喉を通るありがたさ。

妊娠26週にしてやっと取り戻せた人としての正常な感覚でした。

赤ちゃんの性別も男の子だと判明し、2人は喜び合います。

1日4本の点滴は日ごとに減っていき、0になった日の翌日、千夏は退院しました。

これでやっと人並みの妊婦生活を送れるのだろうと、その時はそう思ったのです。

3話

妊娠8ヶ月に入るとようやく赤ちゃん用品などを準備する余裕が出てきました。

母もすごく楽しみにしてくれています。

千夏の母は10年間不妊に悩み37歳の時に千夏を産みました。

優しく強くおおらかで子供のことを何よりも一番に考えてくれて、目一杯の愛情をくれました。

千夏はそんな母のことが大好きで、いつか母のような母親になりたいとずっと思っていました。

(私もこの子に溢れるほどの愛情をあげたい)
(できる限りの全てをもって幸せにしてあげたい)

(自分が与えてもらったぬくもりを喜びをこの子にも・・・)

ある日、涼を仕事に見送った後、千夏が朝食を食べている時のことでした。

突然涙が溢れだし、胸がざわつき始めます。

気のせいだと思っていた千夏ですが、翌日もなぜだか涙が溢れてくるのです。

(妊娠中は情緒不安定になるって友達がいってたけど、これがそうなのかなぁ?)

だけどその異変は日を重ねるごとにごまかしきれないものになっていきました。

妊娠9ヶ月に入ったある日、千夏の異変に気が付く涼。

足がガタガタと震えだし涙を流す千夏。

「怖いよ、涼ちゃん。助けて怖い。助けて涼ちゃん!!」

出産することが怖いわけでも、心配ごとがあるわけでもありません。

ただなんか怖い感じがするのです。

千夏を1人にすることに不安を覚えた涼は、翌日から仕事にいっている間は千夏を千夏の実家に預けるようになりました。

千夏は実家でも発作のようにワッと泣き出しました。

最初は足をモゾモゾするところから始まり、「怖い怖い」と泣きわめくのです。

「怖い!動かないで気持ちが悪いの!もう返して。私1人の体に戻して!私の中からもう出ていって気色悪い!」

信じられないような言葉を吐く口、勝手に動く体。

千夏は自分で自分が分かりませんでした。

そして両親や涼が目を離した時、ついに千夏は車の行き交う道路へと飛び出してしまいます。

4話

危機一髪、涼が助けに入り助かるのですが、このままでは危険だと涼は千夏を連れ病院へ。

「助けて下さい。このままでは赤ちゃんも私も死んでしまいます。どうか助けて下さい・・・!」

そこで千夏は出産予定日より1カ月半早く入院をすることになります。

この時は、先生の話であったように、妊娠によるホルモンバランスの乱れであり、産んだらスッと治るのだと思っていました。

「あなたが産まれてきたらママとしてちゃんと頑張るから。必ずあなたを幸せにしたい。だから明日はどうか元気に生まれてきて!」

手術当日、無事に元気な男の子を出産した千夏。

たくさんの世界に隔たりなくその可能性を広げて欲しいという願いを込めて、「翼」と名付けました。

NICUに入っているまだ小さな翼を抱っこして、とても愛おしく感じる千夏。

なのに急に体が震えだすのです。

「なんで・・・?脚が勝手に。私もう妊娠してないのに・・・!」

産んだら治ると思っていたその症状がまだ続いていたのです。

5話

千夏の異変に精神科医の医師がやってきます。

脚の震えを抑える薬の提案をされますが、薬を飲んでしまったらもう赤ちゃんを母乳で育てることはできなくなってしまいます。

千夏は葛藤の末、薬を処方してもらう事に。

母親なのに我が子よりも自分を優先してしまった千夏。

あの不可解な現象がまたおこったという恐怖に耐えられずに・・・。

翼はあと2週間ほどNICUでの入院が必要なため、一足先に退院した千夏は実家に身を寄せることになるのですが、千夏の体におこる不可解な現象は治りませんでした。

見慣れたはずの日常風景の数々が、決して害を及ぼさないと分かっている物たちが、どうしようもなく怖いのです。

家族では手が付けられなくなり、涼は精神科医の宇田川先生に相談をします。

「死にたい」と口にしたり、家族の目を盗んで家から飛び出そうとするのは、明らかな希死念慮です。

閉鎖病棟に入れられることになった千夏は・・・!?

2巻へ続く

感想

同じ女性としてとても気になるタイトルだったので読んでみました。

体験談なだけにリアリティーがあると感じました。

私自身経験はありませんが、産後鬱は聞いたことがあります。

幸せであるはずの妊娠出産がどんどん主人公を追い詰めていく様子が怖かったです。

最近は産後鬱などの精神症状も認知されてきていますが、まだまだ周りの人に理解してもらえないことも多いと思います。

私自身とても勉強になりましたし、この作品をきっかけに少しでも妊娠出産に関わる精神症状への理解が進むといいなと思いました。

今現在、幸せであって欲しいと願いながら、この先も読み進めて行こうと思います。

興味のある方は、ぜひ無料で読む方法を参考に、漫画の方も読んでみて下さいね。

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