贄姫と獣の王15巻(最終巻)の結末ネタバレ感想と、漫画を無料で読む方法を紹介しています。
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セトの謀略により民の前で人間の姿にされてしまった王様のレオ。
王の座を乗っ取ろうとするセトと、身を隠す為レオを連れ逃げるサリフィ。
窮地に追い込まれた二人は魔族の国を救うことができるのでしょうか・・・?
では最終巻のネタバレです!
15巻|ネタバレ
サリフィを助けようとするラントですが、アヌビスの結界のせいで近づくこともできず捕まってしまいます。
アヌビスは「あのまま人間の世界へ逃げ帰ればば良かったものを」と言いますが、サリフィがそんなことをするはずがありません。
「私はおーさまの行くところに行く。あの人とずっと一緒にいる。そう決めてるから。」
サリフィが最初から王の姿を知っていたと聞いたアヌビスは、自分は初めから欺かれていたのだと悲しそうな顔をします。
アヌビスはサリフィに問います。
「もしもあの方が貴様と同じ人間の血を持たぬ純然なる魔族の雄であったとしたら、それでも最初からあの方を愛したか?」と。
アヌビスの問いに対しサリフィは「わからない」と答えます。
サリフィにとって魔族の血と人間の血その両方を持っているのがレオだからです。
混血だからこそ沢山悩んで苦しんで、だから誰よりも強くて誰よりも優しくて、それがサリフィの大好きなレオなのです。
アヌビスはサリフィを連れセトに追い詰められるレオの前に現れます。
セトから「サリフィを処刑しろ」と命じられるアヌビスですが、アヌビスが剣を振り下ろしたのはサリフィではなくセトでした。
アヌビスは初めからレオを裏切ってなどいませんでした。
セトを油断させ隙を見せるのを待っていたのです。
レオに味方するアヌビスを斬りつけるセト。
その時、レオたちの危機を聞きつけたイスタン海軍全部隊が助けにやってきました。
イスタン海軍VSセト率いる選別隊が戦っている頃、アミト姫に拘束を解いてもらったラントたちは王を救うためあるセトの魔術陣を探していました。
魔術陣を見つけることができたものの、血の契約が交わされておりセトの血がないと術は止められませんでした。
アミト姫は盟約を上書きするため自分の血を流し、術を止めることに成功します。
術は解かれレオは再び魔族の姿に。
セトは必死に抵抗しますが、レオの魔力の前ではまさに無力。
「王たる者が持つべき力とは種族に由来する強い魔力ではない。この国で懸命胃に生きている者たちを守る為の力。それがわからぬ貴様には王座につく資格はない!!」
母のことを思うと納得できないセト。
セトは自分が王の力を備えていること証明する為、さらに術を使おうとします。
その時、神官長が遺した石が光り真実を語り始めます。
先代王は元々子供を成すことができない身体でした。
やむなく兄弟殿下の御子を我が子とするのですが、その事実を隠す為に先代王はひとりの側室が別の者の子を宿した際に、それを我が子と偽り認定したのです。
その側室はいつしかそれを事実と思い込み、セトに話したのでした。
事実が受け入れられないセトは暴走し膨大な魔力を消費してしまいます。
しかし禁術を使い続けることに体が耐えられず自滅してしまいます。
存在意義を見失い絶望するセトに、サリフィは「理由なんてなくていい」と話します。
「どんな風に生まれたって自分は自分にしかなれない。あなたになれるのはあなたしかいないんだから。生まれた意味なんてそれで十分じゃない・・・!」
サリフィの言葉で自分がずっと欲しかったものにやっと気付くことができたセト。
セトはそのまま息絶えていきます。
王座に戻る権利を得たレオですが、人間の血を持つことを隠し続けてきたことに後ろめたさを感じており、自分は王の座を退くつもりでした。
しかし皆に支持されたレオは再び王の座に君臨します。
アヌビスはレオの前で人間を否定する言葉を口にしてきた自分を許せず、傷が癒えたら国を出ていこうと思っていました。
今までレオを追い詰め傷付けいたことがわかった以上、これ以上側にいる面目がないのです。
しかしレオは、軟弱な自分を王たらしめるためアヌビスがずっと憎まれ役を引き受けてきたことを誰よりも知っています。
そして初めから全ての反対を押し切りサリフィを妃に迎えることもできなくはありませんでした。
しかしそうしなかったのは、誰よりもアヌビスに認めて欲しかったから。
「もう少し至らぬ私に力を貸してくれ。シリウス。」
その後、サリフィはレオにレオの母が書いた日記を手渡します。
その日記は、一人の人間の娘が魔族の子を身籠ったことに気付いた日から始まっていました。
母の想い、魔族の父との出会い、レオへの願いが綴られており、レオは涙を流しながら読みます。
それが悲しい涙でないことはサリフィにも分かりました。
真実を知ることができたレオはサリフィにお礼を言い、次の式典で皆の前に出て欲しいと話します。
式典でレオは民の皆にサリフィを紹介します。
生贄としてこの国に差し出されてきた何も持たぬか弱い娘・サリフィ。
しかしサリフィは誰よりも強い心を持ち、レオの弱き心を支え続けてきました。
魔族も人間もなく、ただ”人”と向き合い、その心で多くの心を動かしました。
サリフィを愛してレオは気付いたのです。
真に目指す国とは種族にも生まれにもとらわれず、ただありのままに人を愛し愛されることが許される国だと。
レオは民の前でサリフィと共に命尽きるまでオズマルゴを守り続けると誓います。
そして数カ月後。
今日は二人の婚姻の儀が行われる日。
サリフィは儀の前に自分の気持ちをレオに伝えます。
「あなたに出会って全てが変わった。あなたが私を選んでくれたから私も本当に自分の運命を受け入れられたの。」
「本当の生まれや家族は何も知らないけど、今は心の底から思うんだ。私・・・今日まで生きてきて本当に良かった。」
その後、2人の間にはリチャードという元気な男の子が生まれます。
魔族と人間の混血であるリチャードは、隠す事なく姿を変え走り回っています。
勉強ばかりのアヌビスに「父上と母上のお話してよ!」と言うリチャード。
アヌビスは「父上には内緒」だと二人のお話を始めます。
正気漂う世界の果て、かつて禁忌の世界と言われたその国には、数多の魔族とそれらを統べる優しき王、そして幸福な生贄の姫がいました、と。
完結
感想
どのキャラも魅力があり最終巻はオールスター登場で感極まりました。
終わってしまって寂しい気持ちはありますが、期待していたとおり最高のラストでした。
サリフィ達には大切なことを教えてもらった気がします。
結婚後が見たいと思っていたら、特装版ではその後が描かれているそうです。
とにかく面白いので、気になっていた方はぜひ無料で読んでみてくださいね♪