てのひらに秘密をひとつ、今回は2話のネタバレを紹介したいと思います。
単行本の1巻に収録されている内容です。
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1巻2話｜あなたが浮気をしない理由
あたしたちは、月に一度、大体同じ日時、同じ手順でセックスをする。
最期には「しんどー。俺仕事で疲れてる。」というお決まりの言い訳。
一絵の夫はそんな人でした。
そのことを友人に相談すると、当然、レスだと心配されます。
付き合っているときはそれなりに行為があったものの、結婚した途端、セックスレス。
一絵は何とか解消しようと努力しますが、それも報われません。
「女があんまりそーゆーこと言うなよ」
一絵は28歳にしてエッチは男性がその気にならないと出来ないのだと知るのでした。
その割に夫は度々子供が欲しい素振りを見せます。
「子供可愛いなぁ」「3人は欲しいなぁ」
その度に一絵は”この人子供の作り方本気で知らないんじゃ・・・”と思うのでした。
そんな会話から始まった月に一度の排卵日を狙った効率的なセックス。
そんな日も早半年が過ぎました。
友人からは不倫の一つでもしないと女として終わってしまう。と忠告されますが夫以外の男性と、なんて考えられません。
学生時代から真面目だった一絵はそもそも男ウケがあまりよくありません。
男性経験もほとんど無く、それを見かねた友人に紹介してもらったのが今の旦那でした。
「半端に遊んできた女性ずっといいですよ」
初対面の時に今の夫がそう言ってくれて嬉しかったことを思い出します。
「あたしはこの人に愛されたい」
そんな切実な思いとは裏腹に、夫は半年たっても子供が出来ないことに痺れを切らします。
「タイミングって合ってるの？いつまでも続けるの？しんどいなぁ」
「もし出来ないならやっても意味ないじゃん」
一絵は夫との夫婦の価値観の違いに日に日にストレスを感じるようになります。
でも同僚から二人きりの食事に誘われても「旦那がいるので、二人で食事はちょっと・・・」と断る真面目さ。
その日、一絵は思い切って、夫に切り出します。
「子供云々関係なしにしたい」
「なんで？そんなことしなくても俺は一絵のこと大事に想ってるよ。」
特に分かろうともせず、あっさりと話を流す夫に疑問が生まれます。
”このひとはあたしに何を求めて結婚したの”
そんな時、腹部に”ズキ”と鈍い痛みが走ります。
”まさか子供が？どうして？”
翌日、腹痛は動けないほど激しいものになっていました。
夫は一応、休んだ方がいい？と聞いてくれましたが自分も仕事をしているので簡単に休めないのを知っています。
「いいよ、仕事いっても」
すると夫は”ホッ”とした顔をして家を出て行くのでした。
”なんでそばに居てと言えないんだろう。なんで心配だから休むって言ってくれないの？”
ふと下半身に違和感を感じて布団を剥がすと、シーツが血まみれになっているのでした。
病院に行き診察を受けると過度のストレスからと言われます。
「え？妊娠は？」
「してませんよ？だってあなたずっとピル飲んでるでしょ？」
一絵は自分の事を愛してくれない夫へせめてもの反骨神で妊娠しないようにしていたのです。
”ただこっちを向いて欲しかった。愛されたいと願っていたのに・・・”
全ての糸が切れてしまった一絵は離婚を切り出します。
その話の最中も夫は世間体の事ばかりを考えて一絵の気持ちには向き合おうとしません。
結局、二人は破局。
離婚直後から普通に会社に出社する一絵を悪い意味でマジメ呼ばわりする人も居ました。
ですが、逆に一絵の事を「誠実」と言ってくれる人も居ました。
その言葉が素直に嬉しくて、一絵は少し救われるのでした。
言ってくれたのは前回、一絵を食事に誘ってくれた同僚です。
今は独身の一絵はその人と食事に行く約束をします。
”今度、好きになる人には誰よりも誠実でいられますように”
2話の感想
今回は現実でもありがちな設定の話でした。
一絵がいい奥さん過ぎて旦那はなにやってんの？という感じでした。
私の周りは逆のパターン、（妻が拒否）が多いのですが、今回の話のような悩みを抱えてる女性は本当に寂しいと思います。
お互いの意見をさらけ出すって大事だなーと改めて思いました。
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