透明なゆりかご2巻11話〜不機嫌な妊婦〜のネタバレ感想と無料で読む方法を書いています。
第11話は病院に不信感を抱いている妊婦さんのエピソードになってます。
×華は初めて患者さんに怒られ嫌われ挫折をしそうになりますが・・・?

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透明なゆりかご 2巻11話 ネタバレ

安部さおりさんは妊娠5ヶ月の初産で26歳
1ヶ月前に他の病院から転院してきた。

×華が出会った最も不機嫌でワガママな妊婦さんだった。

今日も×華が体温を測ろうとすると
「やめてよ!なんでナースキャップもしてない人が私の世話をするの?」

「あなた責任取れるの!?どうなの!!!??」

と言われ凹んでいました。

安部さんは最初の受付から怒鳴っており、「本当にそうなの?」が口癖で最初から不信感を持っていた。

妊娠して気が立っているだけかもしれない。

しかしその後も安部さんの態度は変わらず、×華は緊張のあまりあり得ないミスをしまくった。

『安部さんに会いたくない』

×華は安部さんの影に怯えるようになっていた。

ある日安部さんの前で検尿コップを落としてしまいます。
安部さんはキレて「あなたこの仕事向いてないわよ!!」と怒られます。

仕事で大変なこと辛いことは沢山あった。
しかし患者さんにこんなに怒られ嫌われたことはなかった・・・。
それがこんなに辛いことだなんて・・・。

自信をなくす×華。

翌週から週2回、他の病院での実習が始まった。
実習では実際に受け持ちしたい入院患者さんを希望して簡単な看護をして看護記録をつけていく。

その病院で安部さんを見てしまう。

安部さんは一人病室でベッドの上の患者さんを見つめていた。

病室の患者さんは安部さんの旦那の雄二さんだった。

2ヶ月前
雄二さんは軽い急性虫垂炎で手術をすることに。
妊娠の兆候があった安部さんは同じ病院で診てもらうことにした。

しかし手術が終わっても雄二さんは目を覚まさなかった・・・。

手術中に麻酔の事故が起こり、なんとか蘇生はしたものの脳のダメージが大きく意識が戻る可能性は低いと言われていた。

安部さんは現実を受け入れるしかなかった。
医療費の都合で雄二さんのその後の治療も病院に頼るしかなかった。

その後安部さんは不信感を持ったまま×の働く病院に転院してきたのだった。

実習を終え××クリニックに戻り、再び安部さんに怒鳴られる日々が始まった。

信頼のおけない人たちに出産を頼らなければならないのは、とても腹ただしく辛いことだろう・・・。
このまま出産の日を迎えてお互い理解し合えないまま別れてしまうのが嫌だった。

『どうしたら・・・』

2ヶ月後
安部さんは今すぐ出産をしたいと申し出ていた。

「旦那が危篤なの!!今産まないと会わせ流ことができないじゃない!!」

しかしまだ7ヶ月で赤ちゃんの肺が未熟の状態。
気持ちはわかるが病院側は子供の安全を最優先しないといけない。

雄二さんは奇跡的にヤマを越えた。
だが安部さんは「早く産みたい」と定期的に電話をかけてきた。

病院では安部さん用の看護マニュアルを作り電話にはベテランの看護師が対応。

見習いの×華はできる限り安部さんに話しかけるようにした。

その後安部さんは何かにつけて×華を呼び、仕事上の注意をしたりやって欲しいことを言ったりしてきた。

「何でも言うこと聞くのが看護じゃない」
看護師さんに注意をされたこともあった。

確かにそうかもしれない。
でも×華は安部さんの要求に応えたかった。

怒られても前のようにオドオドしなくなった。
怒りのうちにある本当の気持ちが知りたかったから・・・。

安部さんはギリギリ安全に子供が産める35週目まで出産を我慢した。

無事男の子を出産。
翌日、やっぱりこの仕事に向いていないと言われてしまう×華。

「まあでも続けていったらそのうち向いてくるのかもね」

退院した安部さんは雄二さんに赤ちゃんを見せに病院へ。

『赤ちゃんの声を聞いて自分の子供だとわかってくれたら目を覚ましてくれるかも・・・・。』

安部さんは雄二さんの腕の中に子供を置いた。

しかし雄二さんは一度も目を覚ますことはなくこの日から1年後に亡くなった・・・。

私は看護師に向いていないのだろう。
でも続けていく気持ちを持ち続けられたら
私が得られる信頼もあるのではないだろうか・・・
と思う×華なのでした。

透明なゆりかご 不機嫌な妊婦・感想

私も病院に不信感を持ったことがあり、気持ちが分かる部分もありました。
ましてや愛してる旦那がこんな風になってしまったら不信感を抱くのは当たり前ですね・・・。
(八つ当たりは良くないですが)
命の現場に立ち会う厳しさと覚悟の持ち方を改めて感じました。

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