パーフェクトワールド7巻（30話～34話）のネタバレ感想と、漫画を無料で読む方法を紹介しています！
※漫画を無料で読む方法は、下の記事を参考にしてくださいね♪
前回、圭吾さんと楓さんの家作りのため、樹とつぐみは一緒に仕事をすることになりました。
彼氏である是枝のためにも、つぐみはこの仕事をやり遂げて彼に心から安心してもらおうと決意。
上棟式当日、予期せぬ地震に襲われたつぐみたちは・・・！？
7巻収録の30話は下の記事で書いているので、先に読んでくださいね♪
31話｜手を取り合って
樹は地震で散乱した部屋の中で倒れていました。
つぐみはすぐさま樹の元に駆け寄ります。
「起きて！鮎川！聞こえる！？」
つぐみの掛け声で目を覚ます樹。
「なんで・・・俺夢見てる？」
必死で助けを呼び続けた樹は、いつしか疲れ果て眠ってしまっていたのです。
つぐみは急いでカテーテルを探し出し樹に渡します。
（良かった無事で）
（ほんとに・・・）
「すみません。本当にうかつでした。」
今はいつどこで大きな災害にあってもおかしくありません。
その場にもし自分がいたら、もしその時一人だったら、ちゃんと対応できるのかを考え、樹はお風呂に入る時ですら携帯は手放さないし、万一のためにカテーテルだって車椅子に常備して行動していました。
なのに、こんな実家の空き部屋にいるときに限って・・・。
（鮎川は私たちよりもずっと身近に危険を感じながら生活してるんだ）
つぐみは、自分たちにとっては「この程度でよかった」と思えることでも、樹にとっては命取りになる可能性があることを改めて実感します。
樹はこんな状況でも圭吾たちの家のことを心配していました。
圭吾は「こんな状況だし先に避難所に行った方が」と言うのですが、樹は納得しません。
「家の状況次第では修繕が必要になるかもしれない。その確認は早い方がいいんです。余震でダメージを受けないうちに。」
そこでつぐみも協力し3人で家の様子を見に行くことに。
建築中の家は柱と梁だけでグラグラな状態。
完成してる家とは強度が全然違います。
（お願い、どうか持ちこたえていて・・・！）
そう願いながら現場に行くと、すでに棟梁たちが集まってくれていました。
家は倒壊しておらず、柱と梁に損傷はなし。
ただ仮筋交いがいくつか外れているところがありました。
大きな余震が来る前にみんなで作業を行うことに。
樹は自分があんな大変な目にあっていても、家のことを忘れていませんでした。
みんなが樹の呼びかけに集まってくれたのは、きっと樹の強い想いが普段から伝わっていたからでしょう。
（鮎川にまた教えられた気がする）
（どんな状況であっても守らなければならないものがある）
（それを守り通すことができたら困難に負けることは無いのかもしれない）
その頃、是枝と長沢はやっと山梨県に入ったところでした。
この調子だと今夜中につくのは無理そう。
長沢はとても不安でした。
こういう大きな出来事があったあと、人はどこか変わってしまったりするんじゃないかと思っていました。
「考えすぎだよ」と是枝は言うのですが、是枝もまた心の中で不安に感じている所はありました。
家の補強が終わり、つぐみと樹は避難所へ向かいます。
つぐみは樹を少しでも休ませてあげたい一心で避難所へと到着するのですが、そこに樹の場所はありませんでした。
「川奈、俺だめみたいだ。ここにはいられない。出てくよ。」
32話｜冬空の下車の中で
辿り着いた避難所は、見たところほとんどがバリアフリーではありません。
トイレも身障者用がないため、開けてもらっても車椅子では入るのが難しく、混雑したスペースでは車椅子で入っていくことすら周りの迷惑になってしまう。
それに床の上に寝ることになると一晩で褥瘡が相当悪化してしまいます。
「ちょっと考えれば分かることだったのに、ダメだな、今日の俺。全然頭回ってねぇや。」
樹は避難所を出て病院へ行くことに。
つぐみも樹と一緒についていくことになります。
（鮎川、淡々と喋ってたけど本当はどれだけ辛かっただろう）
（こういうことがある度に障害と向き合わなきゃいけないなんて・・・）
病院ではベッドに空きはなかったものの、ロビーのソファを借りることができました。
しかし樹は自分より体調が悪そうにしている人にソファを譲ってあげます。
「俺は車イスに乗ってるけど身体悪くしてるわけじゃないから。もっと困っている人にベッド譲るのは当然だよ。」
樹は職員さんの車を貸してもらい、車の中で眠ることに。
夜、つぐみはどうしても樹が心配で眠れず、様子を見に行きます。
「しつこくてごめん。心配で・・・。」
樹はつぐみを車の中に入れてくれます。
車の中には子供のスケッチブックなどが置いてありました。
「川奈、なんか描いてみてよ。色鉛筆借りてさ。」
つぐみは高校生の時と同じ桜の校舎を描きます。
「私今日一日側にいて鮎川のことやっぱり凄いなあって思ったよ。」
あんなに大変なことがあったのに家のことを忘れず、くたくたのはずなのに迷いなくベッドを譲ったり、なかなかできることではありません。
樹のそういう姿にみんなが励まされるのです。
樹もまたつぐみに感謝を伝えます。
「助けに来てくれて本当に嬉しかった。ありがとう。」
「鮎川が無事で良かった。本当に。鮎川、生きててくれてありがとう。」
今夜だけ。
今夜だけは昔の2人に戻りたいとつぐみは思っていました。
付き合ってた頃より前の、夢だけ見てた高校時代の2人に。
33話｜雪はまた降る
翌朝、是枝と長沢がつぐみたちのいる病院に到着します。
「顔見てやっと安心した。ほんとに無事でよかった。」
（是枝くんごめんなさい。心配ばかりかけて・・・）
長沢も樹を見た瞬間駆け寄り、涙を流します。
当たり前ですが、樹を死ぬほど心配したのはつぐみだけではありません。
だって長沢は樹の恋人なのだから。
なのにつぐみは今、2人を見ることができませんでした。
樹はヘリで別の病院へと移ります。
（車の中で鮎川と過ごしたことは一夜限りの夢のようだ）
（そう、再び見ることのない、夢）
樹を見送ったあと、つぐみは是枝の好意に甘え是枝の実家に泊まらせてもらうことに。
是枝の家族は温かくつぐみを迎えてくれます。
今まで過去や未来のことばかり考えてきた是枝ですが、今回のことで今この瞬間が一番大切なんだと気づきます。
「今こうして川奈と喋ったり、笑えてる時間が、本当にかけがえのない時間に感じる。」
「これ以上望んだらバチが当たるな。今、俺は幸せだよ。」
是枝は余震に怯えるつぐみを優しく抱きしめ安心させてくれます。
つぐみが眠りについた頃、是枝は封筒から一枚の絵を取り出します。
それはつぐみが樹と一緒にいた夜、描いた絵でした。
車を貸してくれた人が是枝が鮎川の知り合いだと知って、絵を渡してくれたのです。
是枝はすぐにつぐみが描いたものだと気づきました。
（この絵が何を意味してるのか俺にはわかる）
（彼女はきっと一晩中あいつの側にいたんだろう）
是枝はその絵を一体どんな顔で何と言ってつぐみに渡せばいいのか、わかりませんでした。
34話｜愛を繋いで
地震が起きたあの日から5日がたちます。
避難指示が解除されつぐみたちは自宅に戻ってきました。
しかし時間が経つにつれ体験したことの重さが伸し掛かってきます。
そんな中、樹からメールがあります。
避難先の病院から無事東京に戻ったこと、地震の影響で確認が必要な設計部分をまとめていること、今回の災害はつぐみのおかげで乗り越えることができたこと、などなどが書かれていました。
樹のおかげで前向きな気持ちになることが出来たつぐみ。
その時、舞花ちゃんから連絡があります。
地震があったと知り心配してくれていたのです。
舞花に誘われて息抜きにつぐみは東京へ。
舞花と晴人は相変わらず仲が良く、お互いを思い遣っていて、つぐみから見ても良いカップルでした。
しかし実は2人破局していたのです。
付き合って喧嘩ばかりするようになり、お互い気持ちがだんだん離れていったのだそう。
そうしてるうちに舞花が別の人を好きになり、障害を気にして言い出せない舞花の代わりに晴人の方から「別れよう」と切り出したのです。
決して障害が理由で別れたわけではありません。
ただお互いの道が分かれただけ。
晴人にも今は新しい彼女がいました。
別れたあとも、後悔もぎくしゃくすることもなく、良き幼なじみの関係に戻れている2人を見たつぐみは心が動きます。
（晴人くんと舞花ちゃんは前に進んでる）
あんなふうに自然でいられるようになるまで彼らの中にも迷いや悲しみ葛藤があったはずでしょう。
だけどそれを優しい思い出に変えて、それぞれの道を進むことを決めたのです。
つぐみはあることを決意し、是枝に電話をかけます。
「ごめんなさい。私行けない。」
そしてそのまま樹の家へ。
「鮎川、私後悔がある。後悔があるの。」
8巻へ続く
感想
今回の震災をきっかけにつぐみが自分の気持ちに向き合い始めます。
是枝くんすごく良い人だから可哀想だけど、つぐみはやっぱり樹じゃないとダメなのね。
つぐみの樹を思う気持ちが痛い程伝わり、私まで不安になったり、安堵して涙流したり・・・。
そして今巻で印象に残ったのは、障害者の災害時の不便さや不安さ。
やっとたどり着いた避難所で樹が「ここにはいられない」と言った時、すごくびっくりしました。
つぐみが後悔しない選択なら、どんな選択であっても応援したいと思います！
漫画を読みたい方は、無料で読む方法を参考にしてくださいね♪
