絢爛たるグランドセーヌ3巻

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全国バレエ・コンクール予選にて、「コッペリア」第一幕、スワニルダのヴァリエーションを踊る奏。
しかし直前で見た栗栖さくらの黒鳥の踊りにあてられてしまい・・・!?

ではここから3巻のネタバレです!

11話|真似っ子

出だしの回転を見事に決める奏。

振りは完璧なのですが、奏は役の解釈を間違って踊ってしまいます。

まるで奏の演じるスワニルダは、王子を誘惑する黒鳥のよう。

奏はさくらの踊りにのまれてしまったのです。

踊っている時の記憶がない奏ですが、周りの反応を見て落ち込みます。

さくらにも笑われ絶対に落ちたとへこむ奏。

先生にも「役柄の魂の部分まで人の真似じゃあなたが踊る意味はない」と言われてしまいます。

(私栗栖さくらに丸呑みされたんだ)
(てんで勝負にならなかった、悔しい!)

決戦にはきっといけないと思っていた奏。

しかし技術面でミスがなかったのが功を奏したのか、無事予選を通過することが出来ます。

12話|お手本

(偽物が本物に勝てるわけない)
(栗栖さくらの真似っこじゃ・・・)

決選に向けさくらに勝つ方法を考える奏。

その日から奏はなにをする時間も惜しみある動画を熱心に研究します。

決選当日、奏はさくらの踊りをあえて見ませんでした。

(私が見るのはもっと上だ!)

奏は表情の付け方から動き出しのタイミングまで全て、英国ロイヤルバレエの元プリンシパル、アビゲイル・ニコルズを真似したのです。

奏がずっと見ていた動画はこれだったのです。

奏にはまだスワニルダの気持ちが完全には分かりませんでした。

なぜならまだ恋が分からないから。

だから父が買ってくれたDVDの中の素敵なスワニルダをお手本にするしかなかったのです。

栗栖さくらより上手で、魅力的な、大好きなスワニルダの。

13話|猛追者達

奏の踊りを見たさくらは、奏のことをバカにします。

「今日の私の踊りがあなたのものより劣ってるって思う?」

奏が正直にさくらの踊りを見ていなかったことを伝えると、さくらは感情的になり怒鳴ります。

「あなたが大嫌いよ、有谷奏!あなたなんてとっとと挫折しちゃえ!」

その後、奏はさくらがトイレで泣いているのを見かけます。

さくらは、発表会で見た時は全然ヘタだった奏たちが急にうまくなったのが悔しいのです。

さくらだって一日も無駄にせず練習をしてきました。

「あなた達の先生、何者なの?ママは絶対なのにそのはずなのに・・・!」

さくらは泣きながら去っていきます。

決選の結果、奏は3位の2で上から5番目の成績でした。

14話|真剣勝負

喜ばしいことなのに、勝負に負け複雑な表情の奏。

さくらは2位で、1位はなんと翔子でした。

奏たちの踊りを見たウジューヌは、奏と翔子を特別レッスンに誘います。

もちろん受けたい奏ですが、勝負に負けたので約束通り「楽しく踊ろう」クラスを受けなければなりません。

周りは「行く必要ない」と言うのですが、奏はさくらとの真剣勝負をうやむやにしたくないと思っていました。

そこで、せめて「楽しく踊ろう」クラスの体験レッスンを受けることになります。

教室に行くとさくらと同じクラスを受けていた外国人の子に話しかけられます。

彼女の話によると、さくらがもう3日もレッスンに来ていないらしいのです。

(さくら・・・時間を無駄にしないんじゃないの?どうしちゃったの?)

さくらのことが気になりつつも「楽しく踊ろう」クラスを受講する奏。

そのクラスは見事に小さい子ばかりで、奏は不安に感じます。

(音楽かけて好きに踊るだけって一体どんなレッスンなんだろ?)

先生が来てさっそくレッスンが始まるのですが、周りの子はつま先が伸びてるとかそんなレベルではありません。

バーも早々に終わり、激しいロックの音楽が流れ始めます。

「今日はこの曲で自由に”怒り”を表現しましょう!」

とにかく自分の知っている唯一の怒りの踊りを演じる奏。

しかし先生からは「自由にって言ったのに、全然自由に怒れてない」とダメだしされます。

経験しなければ踊れないなら一生踊ることなどできません。

誰かの真似をしない限り。

奏は目一杯自由に怒りの表現を演じます。

15話|ぶれない軸

クラシックバレエの基礎ができている子は、それを踏まえて踊ることが息をするのと同じくらい当たり前になっていて、そこから容易にはみ出せなかったりするものです。

先生は見本として奏の前で踊って見せます。

先生の迫力に思わず圧倒される奏。

奏は先生の踊りの真似をしようとするのですが、体の軸を傾けるとどうしても転んでしまいます。

奏の悔しそうな怒りの表情を見た先生は、「いいね!今の!」と褒めてくれます。

その時、奏は大事なことに気が付きます。

表現するということは実際にその感情を胸に抱きながら踊ることだということを。

レッスンが終わった後、奏は先生から別の教室に移籍することを勧められます。

今日はつい奏を重点的に見てしまった先生ですが、「バレエの基礎ができてない子が対象」なのでいつもああいうレッスンするわけにはいかないのです。

玉木先生からたくさんのことを学ぶことができた奏。

家に帰っている途中、教室にタオルと水筒を忘れてのを思い出し取りに戻ります。

すると教室で1人残って練習している子がいました。

ピルエットをやりたがっていたので、奏は教えてあげることに。

一番最初、梨沙に教えて貰ったように、教えてあげる奏。

その様子をさくらが見ていて・・・?

16話|油断ならない

ガレル先生のレッスンに行くと、さくらがいました。

(もしかして私、すっごい誤解をしてたかも)

さくらはレッスン自体を休んでいたのではなく、オープンクラスに出たり、別の教室のレッスンを受けていたのです。

(さくらは弱くなんかない)
(だって弱い子だったらこんなにバレエがうまいはずないもの!)

レッスンが終わり、さくらに声を掛ける奏。

いつの間にかさくらは奏のことを「カナ」と呼んでいました。

さくらは奏たちに追いつかれそうになって、ママの教え方が正しいのか分からくなっていました。

それを確かめる為に別の教室のレッスンを受けていたのです。

結局、自分には母のレッスンがあっているのだと気づくことが出来ました。

それにさくらは奏と出会ったことで目が覚めたのです。

奏、翔子、さくらは良きライバルとなりプロを目指すのですが・・・!?

4巻へ続く

感想

開き直って模倣する奏が清々しくて良かったです。

この明快さが愛されるヒロインたる由縁なのでしょうね。

栗栖さくらとは良きライバルとなった奏。

できるライバルがいると主人公も読者も燃えますね!

成長してライバル同士プリマ競うような展開を期待しちゃいます。

彼女たちのこれからの成長が楽しみです。

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