2巻11話|ネタバレあらすじ
無駄美人で有名な千早
実力テスト1位のイケメンで有名な太一
その目立つ二人が今、必死に運んでいる物は3つの畳だった。
見かけた人々は皆、何をするのかと声をかけるが「かるた部」と聞くと心の中で・・・
「無駄部だ!!」と誰もがツッコんだ。
部員が5人になれば顧問を付けてくれると女帝(おばちゃん教師のあだ名)が約束してくれた。
3畳だと5人全員でかるたは出来ない!
そのためもう一度、たたみを取りに行こうと言い出す!
太一も仕方なく付き合ってやることにした。
「春すぎて夏の来にけらし白妙(しろたえ)のー」
袴を来て静かに歌をよむ女の子
彼女は弓道部に所属しているが「なんで袴でランニング!?はしたない」と現在ボイコット中
和服が着たいがために入部したのがそもそも間違いだったのか?
そんなことを考えているとふと、かるた部の募集ポスターを見つける。
綾瀬 千早さん・・・
あの上品で華やかなお方が百人一首をたしなむ相手を探してらっしゃる。
扉を叩くべきはこっちだった!!
そう直感した彼女!
まるでお座敷遊びのような優雅な姿を想像し恐る恐るかるた部の部室を覗きに行く。
「そろっそろ」窓から中を覗こうとしたとき「ガン!」と飛んできたかるたの札が勢いよく窓にあたる!!
何これ!?
そこには行われていたのは想像していたものとは一つも二つも違うかるただった。
「はっ」と千早と目が合うやあわてて逃げだしたが元陸上部の千早に直ぐに追い付かれた。
「かるた好き?」
千早がそう問いかけると
「小倉百人一首は鎌倉時代の・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
淡々とかるたの歴史と自分がなぜ歌が好きなのかを話し始める彼女に千早はあっけにとられる。
「袴は着用しますか?」
千早は今までそんな物を着てかるたをしたことは無かったのでそう答える。
「どうして!!」とその女の子は声を張って言う!
弓道部、剣道部、どれも袴なしでは成り立ちません!!
その子の家は呉服屋で今は着物を着る人が少なくなってきて売れるのは安い浴衣ばかりで経営も厳しい。と涙ながらに訴えられる千早。
「袴を着ないなら弓道部の方がまだましですね。」とその女の子は帰って行った・・・
-次の日-
綾瀬は昨日の女の子をひと組ひと組クラスを周り探していた。
彼女の名前は”大江 奏”やっとの思いで見つけさっそく話しかける。
「一緒にかるたやろうと!」
「千早さん達とは好きのベクトルが違います!」
そう大江に言われるが私も好きな歌があるよと「ちはやふる」の札の説明をした。
するとそれに被せて大江がさらに札について語り始める。
「ちはやふる かんよもきかず たつたがわ からくれないに みずくくるとは」
これを私は激しい恋の歌だと思っています!!
※ここからは少し分かりやすく言葉を今風にします※
二条の妻となる女性が嫁入りをする前、別の男性(ありかわのなりひら)と熱愛関係にありました。
業平はその女性の事がずっと忘れられずそれを景色の中に隠しこの歌を読んだと思います。
ちはやぶる とは神の枕詞で勢いが激しいことを表し
みずくくるとは紅葉で散った紅葉を秘められた恋心に例えた歌だと持論を説明した。
そうやって考えてみると文字だけの印刷された札が「もう深い紅色にしか見えないんじゃないですか?」と説いた。
「すごい!!」
もっと教えて!!とノートを取り出す千早。
あの札の向こうにこんなにも色や温度があるなんて!!彼女と出会って千早のかるたの世界がまた広がった。
大江も今まで古典の話をすると直ぐに煙たがられてきたので千早の反応は素直に嬉しかった。
「条件があります!」
実家の呉服屋のモデルとして写真を撮らせること。試合は袴を着ること。
この二つを条件に彼女はかるた部への入部を決めた。
そんな事をしている内に太一がもう一人経験者を捕まえていた。
それは”チームちはやふる”として対戦したことがある通称ブタまん君だった。
経験者は強制入部!!
これで4人!!
新とまたかるたがしたい!
「伝えたい!”ちはやふる”は真っ赤な恋の歌なんだと・・・」
千早はかるた部の実現と新への思いを日々高鳴らせていくのだった。
まとめ|感想
千早と最終的にくっつくのは新なんですかね?
太一と新はどっちも千早の事が好きなんだと思いますが、もしかしたら最後まで二人が片思いして終わりなのかな??
でも千早の新への純粋な気持ちは素敵ですね。
次話も是非読んでいって下さいね♪⇒3巻12話あらすじ