少年のアビス4巻のネタバレ感想と、漫画を無料で読む方法を紹介しています。
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前回、似非森と青江ナギが夫婦であること、ナギと令児が不倫していたこと全てを知ってしまったチャコ。
チャコは頭の中がぐちゃぐちゃになってしまいます。
令児はそんなチャコに心中しようとしたことを打ち明けるのですが・・・?
28話|部外者の独白
外から物音が聞こえ扉を開けるとチャコが座り込んでいました。
嫌がるチャコを令児は無理やり連れ帰ります。
「あたしには似非森先生に会うなって言っておいて自分は不倫って・・・本当ないマジで気持ちい悪い!」
チャコは何も信じられず全てが嫌になり道端で泣き崩れます。
チャコが少し落ち着いた頃、令児はナギと出会った経緯や「心中しよう」と誘われ心中しようとしたことを話します。
心中するなんて聞いてチャコが放っておけるわけありません。
チャコは令児にナギに会わせて欲しいとお願いします。
どんなに傷ついてもめちゃくちゃになっても、蚊帳の外ではなく当事者になりたいのです。
29話|幻想の死
ナギと初対面したチャコ。
本物のナギを見たチャコは大興奮し心の中で「こんな人に出会って狂わないわけないよね」と納得します。
チャコは単刀直入にナギに言います。
「令くんをもう金輪際心中に誘わないで欲しい。死にたいなら夫婦で死んでください。」
ナギはあっさりと承諾してくれます。
似非森以外となら誰でもいいのです。
令児本人は気づいていませんが、ナギは令児が似非森に似てると感じていました。
「心中しないならもう会うことはないね、さよなら令児くん元気で。」
そう言ってナギは去っていきました。
30話|契約
ファミレスには玄も来ていました。
親と電話して席を外していたチャコは偶然鉢合わせ声を掛けられます。
最悪と思いながらも笑顔で挨拶し店の外に出ると、ナギの後姿が見えます。
すると後を追ってきた玄は「あれ危ない女やろ」と話します。
チャコが説得したことを話すと玄は「やっぱお前は頼れるな」と昔のような笑顔を見せます。
自分の忠告を破ったナギに、怖い思いしてもらうかと話す玄。
チャコが「アイドルにそんなことしでかしたらあんたの方が怖い目見る」「あたしも令君もファンだから!」と止めると玄は令児のいる席へと足早に行きセックスをした感想を求め茶化します。
令児は「うるせーよ」と言い、チャコの腕を振り払ってどこかへ行ってしまいます。
嫌な予感がしたチャコは玄に頼み令児を止めさせます。
令児はチャコに「俺とナギの心中止めさせたんやからチャコも絶対あいつに会うな」と言って持っていた封筒を奪い捨てようとします。
チャコは自ら封筒に入っていた感想文を川に投げ捨てます。
「令くんもあたしも二度と金輪際この町であの人たちに会わない!これは契約、そして絶対にこの町を出る。あたしたちは!」
しかし玄がこの言葉を見逃すわけがありませんでした。
「町から出る?誰から許可もらった?」
31話|積年
脅してくる玄にチャコは反論します。
近付いて来る玄からチャコを守る令児。
チャコを先に帰し令児もその場を立ち去ろうとするのですが、ふと父親のことが頭に浮かびます。
「玄、オレの父親ってどんな顔してたっけ・・・?」
玄は明日7時に家にくれば父親のこと教えてやると言ってくれます。
翌日、玄に連れられて行った場所は、峰岸建設の従業員の寮でした。
玄に言われたところを隠れて見ていると令児の母親が出てきます。
今日は夜勤のはず・・・そう思っていると母親の次に玄の父親が出てきます。
そこは令児の母と玄の父のヤリ部屋となっていて、令児の母は夜勤のうちの何日かはここに通っているのです。
二人は付き合っておらず令児の母が一方的に呼び出されてヤられるだけだと玄は話します。
その関係はもうずっと何年も前から続いているのだと。
令児の父の暴力が令児にばかり向くようになった時、令児の母は玄の父は相談しました。
すると玄の父はブチギレて令児の父に制裁をくらわし町から追い出したのです。
その対価として玄の父は体の関係を求めました。
つまり母親がそうなっているのは令児の為であり令児のせいなのです。
玄は落胆する令児に自分の代になったらあの関係を終わらせて家の問題も全部解決してやるからと話します。
「・・・令児、俺は今もお前のこと親友と思ってる。お前は俺と死ぬまでこの町で生きる、いいな。」
32話|決断
家に帰ると母がシャワーを浴びていました。
令児に気付き風呂から裸で出てくる母。
令児はいたたまれなくなり「生きないと」と小さく口ずさみます。
翌日、令児は先生の家に行き「お金を貸して下さい」と土下座をします。
令児は母を救うため町から家族全員で逃げようと考えていました。
その為にどうしても今すぐお金が必要なのです。
先生は「かわいい」と笑顔で言い「そんなの今はもうただの爛れた関係に落ち着いてるだけよ」「お母さんにとっては唯一の道楽なんじゃない」と話します。
そうだとしても令児は母を残して町を出ることは出来ません。
「先生すみません、今日でこの関係を終わりにしてください。」
すると先生は令児の膝にまたがり二人で町を出て暮らそうと提案してきます。
33話|2つの願い
先生は完全に女の目をしていました。
「全部あげるよ、私は全部捨てるから。」
誘惑してくる先生を令児は突き飛ばし合鍵を置いて家を出ていきます。
すると翌日、三者面談に呼び出される令児。
先生は令児の母に、令児が大学進学を希望している旨を伝えます。
令児の母は「私働いて欲しいなんて言ってないよ、令くんがやりたいことやりなさい」と言ってくれますが、令児はその言葉を素直に受け取ることができませんした。
ただ先生はどうしても令児を進学させてこの町から出させるつもりです。
34話|回帰
三者面談の帰り、令児は母に謝ります。
母は「出ていきたいよね、こんな家族捨てて」「あたしだって出来るならそうしたい」と本音がぽろり。
本当は令児に進学しなさいと言ってあげたかった母。
だけどもうずっと不安で怖いのです。
「弱くてごめん」と涙する母に令児は「オレどこにも行かんから」と話します。
そして先生との関係を突っ込まれた令児は、ついに母にも心中しようとしたことを打ち明けます。
母は「置いて行かないで、いくならお母さんも連れてって」と令児に抱きつきます。
35話|母と夜と
夜、令児が寝ていると母が部屋にやってきます。
母は「今夜だけ一緒にいて」と頼み令児の布団に潜り込みます。
令児は「家族で新しくスタートするためにこの町を出よう」と母に提案しますが、母には「そんなこと出来るわけないでしょ」と言われてしまいます。
飽きもせず兄は壁を殴り怒鳴り散らしていて、母はその音に怯えていました。
「あたしも死のうとしたことがあった。令くんと同じ高2の頃。」
それを聞いた時、情死ヶ淵の心中の相手は母だと思いました。
しかし母に聞くとふきだして「あんなヘタレが心中なんてできるわけないでしょ」と鼻で笑います。
母が心中しようした相手は当時付き合っていた彼で、お互い将来を悲観してそうしようとなったのですが、直前に怖くなった母は逃げ出し相手の彼だけが一人亡くなってしまったのだそう。
「本当にあの時死ななくてよかった。令児くんと死ぬために令くんを産んだのかも、あたし。」
家族4人で町は出れませんが、二人でなら出ていけると母は言います。
令児はチャコの東京の大学に行くサポートが終わった後、母が行きたい所に行こうと約束します。
36話|デート
令児はチャコに誘われてショッピングモールに行くことに。
チャコはいつもとは違い女の子らしい服装で来ていました。
「令くんあたしと東京行くんだよね」と言うチャコ令児は頷きますが、それは嘘で令児は東京に行くつもりはありません。
令児がやることは高校を卒業するまでチャコに嘘を吐き通すこと。
東京にさえ行けばきっと全てを過去にして前を向いて生きていけると思うからです。
チャコに誘われて二人は個室のネットカフェへ。
そこでチャコは服を脱いで令児を求めます。
「堕ちていきそうなの。こんな宙ぶらりんの状態で誰も信じられなくてこのままじゃ深い暗いとこにどんどん落ちていく。お願い捕まえててよ令くん。」
二人の会話を先生はドア越しに聞いていて・・・。
37話|指導者
あの日から令児にブロックされている先生。
学校も無断で欠席しているので先生は家庭訪問というていで令児の家を訪れます。
ちょうど令児はチャコと遊びに行くため出掛けるところでした。
先生はバレないように令児の後を尾けます。
そしてネカフェの個室に入った二人の会話を盗み聞きし令児が裏切らないかチェックしていました。
「オレに捕まったらチャコは落ちるだけだよ」と令児は言いますが、チャコはそれでもいいと思っていました。
とにかくナギとやったことの記憶を消して欲しいのです。
しかし令児が他の人ともやっていることを知ったチャコは令児を軽蔑し突き放します。
ドア越しに聞いていた先生はニヤリと笑い、ネカフェから出てきた令児を待ち伏せし笑顔で迎えて・・・。
5巻へ続く
感想
葛藤すらさせない絶望的な生い立ちが読んでて辛いです。
ただ辛い環境なのは令児だけじゃないのが物語をより重く暗くしています。
ただのいじめっ子だと思っていた玄でさえ、ちゃんとなんらかの理由があるのです。
先生の令児に対しての執着はどんどんエスカレートしていて狂気を感じました。
「可哀想な子を救う」庇護欲とか英雄願望を拗らせてる感じですかねぇ。
令児の母の気持ちを考えると、一概に令児が町に出ることを応援できなくなってしまった。
本当何が正解なのか分からないです。
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