最低。最終話

最低。(漫画)は現役AV女優・紗倉まなさんの処女小説を紺條夏生さんがコミック化をした作品です!

映画実写化もされている話題の大胆で過激な物語です。

小説は苦手だという方はぜひ漫画をお勧めします♪

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19歳でAV業界に足を踏み入れ人気女優として成功する彩乃。
AV女優の日常、親バレ、恋、様々な障害が彩乃の前に立ちはだかるのですが!?

ではここからは最終話のネタバレです!

結末 ネタバレ

勇気を出して日比野を誘った彩乃。

日比野は約束通り本当にお店に来てくれました。

いつものBARで美味しいお酒とご飯を楽しむ2人。

こうしてると普通のカップルみたい・・・。

彩乃は以前、日比野から愚痴を聞いたことのある嫌な上司の話をふります。

「それね!彩乃ちゃん”人間何回目”の話って知ってる?」

人間何回目とは生まれ変わりの回数のことでした。

現世で初めて人間になれた人は人間1回目。

前世もその前も何度も人間を経験しながら輪廻した人は人間何回目。

・・・さすがオカルト雑誌の編集者。

日比野はそのまま話を続けます。

人間をたくさん経験した人は一度も経験したことがない人よりも何事も要領よくこなせる。

一度クリアしたゲームは次から簡単にできるように。

何事も器用にこなしたり誰に対しても愛想よく当たり障りのない対応ができて人間できている人は前世で人間経験者であり、逆に非常識で相手の気持ちも考えられない未熟な人は人間1回目。

つまり前世が人間か、人間以外かという話なのです。

人間以外というのは例えば植物や昆虫、無機物の可能性もあるし猫かもしれない。

「魂の容れ物が各々違うわけ。兄弟でもさ同じ両親から生まれて同じような環境で育つのに全然違う人格になったりするでしょ?」

後付けではない持って生まれた”素質の差”のような人格的な差が生じる要因が”人間何回目”かによる作用なんじゃないかと日比野は話します。

この話を聞いて彩乃は兄と姉を思い出します。

お兄ちゃんは素直で優しくて大らかで。
お姉ちゃんは外面はいいけど裏表激しくていつも見下してて・・・。

日比野はこの話を同僚から聞いてから上司に対して諦めがつくようになったのです。

そういえば、と彩乃はハッとします。

あの日の事も仕事のことも日比野は何も訊いてこないのです。

訊かれても面倒ですが訊かれないのも興味がないみたいで複雑な感情に。

仮に私の仕事を既に知っていて敢えて話題に出さないでいるとした場合、彼の親切心として受け取ることができるのかな・・・?

楽しい時間はあっという間に過ぎていきます。

まだ一緒にいたいと思う彩乃ですが、気持ちを抑え家に帰ります。

どうして本当のこと言えないんだろう。

その日彩乃は悪夢にうなされます。

未だ母の呪縛から逃れられずにいたのです。

あれから一週間、まさかまだあの部屋にいたらどうしよう。

彩乃は気になって自分のマンションに様子を見に行きました。

部屋には誰もおらず机の上には母からの置手紙だけがありました。

彩乃へ
くれぐれも身体には気をつけて。
辛くなったらいつでも帰っておいで。

もぅ戻れるわけないじゃない。

その時日比野からショートメールが届きました。

彩乃は急いで日比野の部屋へ走ります。

氷原の夢を見た。
日比野さんからショートメールが来た。

それだけで会う理由は十分だったのです。

彩乃に感情がないわけじゃありません。

感情を表に出して拒絶されるのが恐かっただけなのです。

もし拒絶されたとしても、私はもう絶望しない。
自分で選んだ人生なのだから。

彩乃は日比野にAV女優であることを打ち明ける決心をします。

「ねぇ日比野さんは私のDVD観たことある?」

「・・・さぁどうかな?」

彩乃は告白することを躊躇してしまいます。

しかし日比野からもらったショートメールを見て勇気をもらいました。

「日比野さん、あのね。私AV女優なの。」

たとえ未来が不安の霧で覆われていようとも、それでも進まなくちゃいけない。

完結

感想

この作品を読むまで正直、AV女優になる人は金銭的に生活が苦しい人ばかりだと思っていました。

借金があるとか壮絶な背景を想像していたのですが、女優をやる人の理由はそれぞれなのですね。

イメージも変わりましたし、同時に拍子抜けしました。

最後には彩乃ちゃんが自分を受け入れてくれる人に出会えて、呪いの壁も乗り越えられて安心しました!

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