恋は雨上がりのように10巻(最終回)のネタバレ感想と、漫画を無料で読む方法を紹介しています。
ついに最終巻を迎えてしまったのですが、どんな結末になるのか私自身すごく楽しみです!
※ネタバレではなく漫画を読みたい方は、下の記事を参考にしてくださいね♪
前回、自宅のアパートで執筆作業をしている店長に電話をするあきら。
しかし店長は携帯が光っていることに気づかず作業を続けています。
連絡に気がついてもらえなかったあきらは、手編みのマフラーを持って店長の元へ駆け出して・・・!?
10巻|ネタバレ
店長の部屋のチャイムを鳴らすあきら。
ですが、店長はちょうどお風呂に入っており、かすかにチャイム音が聞こえた気はするものの「気のせいか。」と気に留めませんでした。
仕方なく引き返すあきら。
お風呂から上がった店長は、携帯を見てさっきのチャイム音は気のせいではなかったと思い、急いで玄関のドアを開けます。
しかしそこにあきらの姿はもうなく、ドアノブにはマフラーが入った紙袋が引っ掛けてありました。
店長は走ってあきらを追いかけ追いつきます。
「よかった!会えてよかった!!」と息を切らしながら言う店長に、あきらは店長が手に持っていたマフラーを首に巻いてあげて、誕生日おめでとうと照れながら祝うのでした。
二人は一緒に店長の部屋へと戻ります。
あきらを部屋に入れる店長は、なんだかこれきりあきらと会えなくなるような気がしていました。
あきらを雪女に見立てた店長の妄想が始まります。
雪女は雪の日に、美しい反物を持って現れました。
「私にも何かおくれ。」と雪女は言うのですが、村人が「こんな大そうなもの私は持っておりません」と言うと、雪女は村人の心を奪うと言うのです。
雪女ってどんな話だって・・・?
ここで店長の妄想は終わり。
部屋に入ったあきらは店長が書いている小説の原稿が目に入ります。
「店長・・・小説書いてるんですか?」
「うん、最近また書き始めてる。」
あきらは店長が楽しそうに見えた理由はこれだったのだと気づきます。
ふとあきらは部屋にテレビがないことに気がつきます。
あることが当たり前だと思っていたあきらは驚くのですが、店長はテレビが苦手だと言うのです。
「だからこんな静かな雪の日は、まるで世界に自分しか居ないような、そんな気分になる。」
雪の日が静かなのは、雪が音を吸収するからでした。
複雑な形をしている雪の結晶は音が当たってもはね返らずに吸収されるのです。
ふと、店長はあきらがコーヒーに口つけていないことに気づき、ブラックが苦手だったことを思い出します。
店長は「今日は雪の日バージョン」と言い、窓を開けて雪をつかむふりをして手の平に角砂糖を出して見せます。
笑顔のあきらを見て店長は、雪のせいなのか普段言えないような言葉を口にしてしまいそうに。
それも雪が吸い込んでくれるだろうか・・・。
(ここからは店長の妄想)
店長とあきらは同じ高校に通うクラスメイトという設定です。
新聞委員の店長は、図書室で新聞の記事を書いていました。
すると雨で部活のないあきらがレポートを書きに図書室へやってきます。
「雨、早くやまないかなぁ。」
外を眺め雨が止むのを願うあきらに「そうだね」と店長は話を合わせるのですが、本心はそう思いませんでした。
だって雨がやんでしまったら・・・・。
もし俺と橘さんが同級生だったとしたら会話すらままならない関係だったかもしれないな。
店長の妄想が終わり、次はあきらの番です。
学年新聞であきらの陸上大会の記事を書きたいからインタビューさせて欲しいと店長に頼まれるあきら。
放課後時間がある時、図書室に来てと言われるのですが、あきらは陸上が忙しくなかなか行くことができませんでした。
「今日も行けない」とがっかりしていると雨が降ってきました。
雨なので部活は休み。
あきらは急いで店長が待っている図書室へ。
「陸上部だもんな。雨の日は退屈だろ。」
「晴れてるほうが嬉しいけど、雨の日もたまには悪くないなって・・・思うよ。」
互いが思い描く17歳の妄想はここまで。
店長は改めてマフラーのお礼を言うのですが、手編みだと知り感動します。
「ちゃんとこの手で編みました!」と手を広げるあきらの手を見て店長はカウントダウンのことを思い出します。
「年末この手で加瀬くんのこと殴ってたよね?なんかあったの?」
「どうしても許せなかったので、ああなりました。」
どうしても許せなかったと聞いて思いを巡らせる店長。
”許せない気持ち”、”手編みのマフラー”。
かつては自分もそんな世界で生きていたはずなのに。
今はその純度の高さに、息すらうまくできなくなりそうだ。
店長は用意をしていた勇斗のかけっこ指南のお礼を渡そうとするのですが、車につんだままだと気づき改めて渡すことにします。
暗くならない内に帰ったほうがいい、と言う店長にしょんぼりするあきらですが、ついでに初詣に行こうと誘われ、元気を取り戻します。
初詣を終え、おみくじを引いたあきらは”大吉”でした。
その時、店長はあきらへのプレゼントを出る時に車から持って来ればよかったと後悔するのですが、荷物になるしと理由をつけて頭の片隅に追いやります。
名残惜しそうに駅に向かうあきらの耳に、大雪のせいで運転見合わせと言う会話が聞こえてきました。
「店長の家、戻りましょっ!」と笑顔のあきらですが、店長にはあきらがどこかへ消えてしまうような幻覚が見え、思わずあきらの腕を掴んでしまいます。
今度渡せればいいプレゼント。
今度、渡したいプレゼント。
いい訳を探してひきのばす訳は。
このまま部屋に戻ってはいけない、戻ってしまったらきっと帰せなくなる、と感じた店長は言います。
「橘さんはもう、走らないの?」
あきらは店長の言葉をスルーして一人拗ねています。
車で送ると言う店長ですが、あきらは「嫌です。あたし帰りたくありません!!」とはっきりと拒否。
「あの部屋に戻っても、これ以上俺が橘さんにできることは何もないよ。あの部屋で待ってるのは、書きかけの原稿と書き古した万年筆。それ以外は何もない。君にもあるんじゃないのか?待たせたままの季節の続きが。」
気づけば雪は雨に変わっていて、あきらは「走りたい」と本音を口にしていました。
あきらを送る車内で、店長は「羅生門」のプリントの最後の質問の答えを聞きます。
下人の勇気が今度の彼の人生にプラスには働けばいいなぁと思います。
あきらの答えを聞いた店長は「俺には結局文学を捨てる勇気がなかった」と言うのですが、あきらはそれを「捨てなかった勇気」だと反論します。
「橘さんのそういうところ、僕は好きだよ。俺きっと一生忘れないんだろうな。」
別れ際、店長はあきらに折り畳み傘をプレゼントします。
「またガーデンで!」と言うあきらに店長は何かを言い帰って行きました。
家に帰ったあきらは心配する母に言います。
「雨宿りしてただけだよ。もう大丈夫。」
その後、あきらは陸上へ復帰。
一年以上のブランクを乗り越えて、県大会出場を果たしています。
選手のあきらを心配そうにサポートするはるか。
間もなくあきらが出場する女子200メートル走が始まるのです。
一緒に走るライバルの中には倉田もいました。
走る前、あきらは過去の自分の幻影を見ます。
「本当に走れるの?本当はまだ怖いくせに。あなたに過去の記録は追い越せない。」
本音ではまだ怖いけど、このまま走らなくなってしまことの方があきらにとってはもっと怖いのです。
「あの人だって同じはず。」
スタートが切られ、序盤から一位を走るあきらの雄姿を見てはるかは涙を流します。
倉田も必死に追い抜こうとするのですが、あきらはそのまま一位でゴールを切ります。
あきらは女子200メートル新記録を樹立することができました。
一方、店長は未だあきらからの手紙を読めずにいました。
あきらは恨むかもしれないが、店長はそれでいいと思っていました。
その地にとどまって得る幸せもあったかもしれない。
仲間たちのことも忘れて。
けれど彼女は恋をしていた。
青い夏の雨上がりの空に・・・。
完結
感想
はっきりと想いを伝えないまま終わるのがこの漫画らしいなと思いました。
2人が結ばれない方が話としては美しいと思っていたので、私としてはとても満足の結末です。
文学的なラストだったのも素敵でした!
あきらを大切に思うからこそ、あきらが本当に望む場所へと背中を押してあげた店長は本当にかっこいい男だと思いました。
走っているあきらちゃんはやっぱりキラキラしていてかっこいい!
面白い漫画なので、ぜひ漫画の方も読んでみてくださいね( ´ ▽ ` )ノ