僕と魔女についての備忘録5巻(最終巻)の結末ネタバレと、漫画を無料で読む方法を紹介しています。
※漫画を無料で読む方法は、下の記事で説明しているので参考にしてくださいね。
⇒僕と魔女についての備忘録を無料で読む方法はこちら
魔女さんと過ごす日々を「備忘録」として書いている渉。
とても愛おしくとても切ない物語、ついに完結です!
僕と魔女についての備忘録|5巻19話ネタバレ
鴇森の魔女に会いたいと言う少年。
「ご用件は私が承ります」と蛍は言いますが、その少年は魔女さま直接でなければ話はできないと言っています。
一見、ただの少年に見えるその子ですが、緋里には邪悪な影が見えていました。
兎野唯も正体に気付き「何時喰われた?」と訊ねます。
少年はボロボロと泣き出し「せっかく鴇森の好む小童姿で赴いたのに」と邪悪な正体を現します。
以前から蛍に、近く魔女の力を狙う輩が接触してくるかもと聞いていた渉。
その時最も優先すべきは時守の力を不逞の輩に奪われるのを防ぐことだということも。
兎野唯は星守の重力魔法陣で足止めをしますが、殺すのは容易ではありませんでした。
なぜなら自身の器はとうに朽ち果て、喰らってきた無数の命をかろうじてまとめる袋のようで、どこから穴を空けても怨念となった命が噴き出してしまうからです。
そこで蛍は自分の腹の中で爆ぜさせようと考えます。
場を離れ調べ物をする緋里は、相手が始祖の魔法使いとされる人物の血族だと知ります。
始祖の魔法使いは賢者であり強大になりすぎた自らの力を分け封じられたのですが、その力を受け継ぐはずであった子孫がそれに反対し、始祖を殺めその力を奪おうとし逆に捕らえられ処刑されました。
しかし実は逃げ果せて魔力を持つ獣や魔法使いを屠り、生き続けているとも伝えられていたのです。
既に6つの魔力を喰らい取り込んでいて、万が一にも時の力を奪われた場合、始祖の魔法使いに匹敵する魔力を手にいれてしまう可能性があります。
現時点では死から逃げ回る唯の哀れな命の集合体。
自らの出自すら忘れているように視え、それはとても好都合でした。
兎野唯と蛍が足止めをしている間に、魔女が部屋の中からこの名の主に魔法をかければ終わらせることができます。
魔女は言われた通り、札に書かれた名と呪文を唱え始めます。
その間札から目を逸らしてはいけないと言われる魔女ですが、周りの様子が心配で目を逸らせてしまいます。
無惨な姿にやられてしまった蛍、そして魔の手は渉の所にも。
その光景を見た魔女は感情のままに魔法を唱えます。
「・・・時よすすめ、この者朽ち果てるまで」
魔法で敵は朽ち果てるのですが、蛍のダメージは相当大きいものでした。
周りが涙する中、蛍は楽しい時を過ごしたと話し二人の幸せを希って亡くなっていきます。
泣いてばかりいた魔女や渉の元へ小さな客人が訪れたのは、蛍が亡くなった3日後のことでした。
「父、蛍の言いつけにて参上仕りました。朧と申します」
「蛍は最期までぬかりなかったわね」と魔女が言い、二人は久しぶりに笑うことができたのでした。
僕と魔女についての備忘録|5巻20話ネタバレ
蛍から自分にもしものことがあれば息子の朧が後を継ぐと聞いていた魔女は、蛍の鈴と毛を朧に渡します。
母が選んでくれたリボンに鈴を通し嬉しそうな朧。
魔女は朧を抱きしめ「蛍を守れなくてごめんなさい」と言います。
父の最期を聞いた朧は、父が最期まで父らしくあったことを誇りに思い、鴇森さまのおかげだと話します。
今回の件で呪文による力の発動と、魔女の意志と感情による力の発揮は全く比にならないと実感した渉。
そして今の自分には魔力もなく、蛍を救うことができなかったと悔しがっていると、扉の向こうで何かが落ちるような物音が聞こえます。
その扉は「必要の扉」と言い扉を開けた人物が必要としている部屋へと通じる扉でした。
扉を開けるとそこにはたくさんの秘蔵書や巻物がありました。
床には本が落ちていて、中には幼い頃の魔女の写真が挟まれていました。
輪廻転生前の記憶が蘇り写真を撮ったのは渉自身であること、その少女に一目で心を奪われ魔女さんを魔女にしたのを思い出します。
全てを思い出したわけでなく、寧ろわからないことだらけ。
扉を開けなかったことにして生きていく事もできますが、きっと渉はまた扉を開けるだろうと感じていました。
そんな渉に「後ろを振り返るつもりならそれなりの覚悟を」と蛍は言います。
渉は時間がかかっても全部受け入れたいと思っていました。
いつか蛍のように笑って逝けるように。
そんな渉に蛍は「坊ならきっとできます」と言うのでした。
僕と魔女についての備忘録|5巻21話
健康診断で病院に来ている50歳の渉。
受付で名前を呼ばれ立ち上がった時に視線を感じ振り向くと、渉を驚いた顔でじっと見つめている年配の女性がいました。
知らない人でしたが、帰り道にふと、もしかして母親だったりしてと思います。
渉という名前は渉が森に来た時に来ていたシャツに書かれていた名前で、森の名前にも心当たりがあればあり得る話でした。
森に来る以前のことをほとんど覚えていない渉は、両親に愛されず捨てられたのだと思っていましたが、もしかしたら渉の方が親を愛さず、逃げ出したのも自分の意思だったのかもしれないと思うように。
自分の個人的な感情の為に、魔女や蛍、両親を巻き添えにしてしまったのだろうかと落ち込みます。
それにここのところ魔女にも少しの違和感を感じていて、おじさんになってしまった自分を嫌になったのかと思っていました。
しかし聞いてみるとむしろ逆で、魔女はおじさんの今が一番ドキドキすると言ってくれます。
それは渉が”かつての自分”にい近づいているからだと気付きます。
幼い魔女と初めて出会った時の渉。
親子どころではなく歳も離れ、尋常ではなかったから恋だなんて呼べなかった当時。
今思えば魔力のせいだったのかもしれませんが、魔女からもいつもひたむきな思慕の念が伝わってきていました。
魔女に先代の生まれ変わりだと気付いているのか未だに聞くことができない渉。
渉はかつての自分に嫉妬していました。
何も知らない少女に魔力を継いだのは罪か。
自分の恋心の為に無為に生き永らえさせ、再び力なく老いて、魔女を残して死ぬのだろうか。
渉は思い出してしまったことを悔やみ涙を流します。
そして隣で眠る魔女の首に手をかけます。
「置いてなんかいかない、今度こそ一緒」にと思ったのです。
僕と魔女についての備忘録|5巻22話ネタバレ
魔女は目を開け「あなたが選ぶことを私はすべて受け入れる」と言います。
魔女は「あなたはずっと私の言葉に縛られてる」と言い涙を流して謝ります。
魔法使いが死ぬ間際、魔女は「逝かないで」「あなたがすきだったの」「あなたと一緒にいたかった」と言っていたのです。
その言葉を聞いていた魔法使いは、生まれ変わってこの森に帰り私の願いを叶えたのだと魔女は話します。
渉は縛られていたわけではなく好きだったことを伝えます。
当時待っていてくれたなんて知らなかった魔女は、行けばよかったと涙を流します。
そんな魔女を抱きしめ「だから僕たちは今ここでこうしているんでしょう」と渉は言います。
きっと誰もが叶えられなかった望みを、願いを、未来に託して生まれ変わるのです。
そんな中、魔女さんの妊娠が発覚。
現在およそ5カ月ほどで、魔女が時守だということを考慮すると、あと5年後に産まれてくるでしょう。
夢見たいな出来事に二人は喜びあいます。
数年後、二人の間には千代という女の子が産まれています。
僕と魔女についての備忘録|5巻最終話ネタバレ
同じ時間を生きていた者同士にも遅かれ早かれ別れは必ずやってきます。
あの頃、渉が追い求めていた”時間”はずっと手の中にあったと今にして思います。
時守の力は増えたわけでも二分されたわけでもなく、千世と魔女さんの間を行き来している状態でした。
正式に力を譲り渡すまではこの状態が続くのでしょう。
千代を身籠ったとわかった時、千代を産むと同時に魔力を失う覚悟もしていました。
しかしお腹が大きくなってくるとどうしても千代に会いたくなり、そして千代に会ってしまったら可愛くて仕方なく、ずっと千代の成長を見守っていたいと思うのに、一方で年老いていく渉を見ていると気持ちが揺らぐのです。
いつでも人が真に求める答えは自らの中にあります。
いずれ独りこの森に残る千代に、渉は繰り返し伝えました。
魔女さんとの散歩中、渉は倒れます。
渉の葬儀には友人と渉を慕う町の人や教え子が参列してくれました。
渉の遺灰は、二人が出会った大木の根本に埋葬されます。
渉が亡くなり半年程たった頃、魔女がほうきで飛んでいたという目撃情報が千代の耳に入ります。
母はもうずっとほうきには乗ってないはず・・・と思いながらはっとし急いで家に帰る千代。
家ではラグの上に備忘録を広げ泣いている母がいました。
「千代・・・母さまね、父さまのところへ行きたいの」
千代は母の気持ちを知っていました。
しかしどうしても自分から母にお別れは言えなかったのです。
母が望むなら受け入れると決めていた千代。
その日、二人は並んで好物ばかりの食事を作りゆっくり味わって食べました。
母にお別れは言えずただいつものように「おやすみなさい」と言います。
目の前が真っ暗だと思ったらそこには蛍がいました。
隣には恥ずかしがる渉の姿もあり再会を喜びます。
千代は朧と一緒に父と母の眠る大木に柿を持っていくのでした。
完結
僕と魔女についての備忘録|5巻感想
とても5巻完結とは思えないほど、内容の詰まった作品でした。
感動で涙が止まらず読み終えた後はとても温かく優しい気持ちになりました。
読み始めた時は悲しい最後しか想像できませんでしたが、まさかこんな素敵なラストが待っていたとは!
気になっていた方は、ぜひぜひ漫画の方も読んでみてくださいね。