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2巻ネタバレあらすじ
冬弥を救うため山を彷徨っていると妊婦ばかりが集められた小屋にたどり着きます。
まるで魂が抜けたように生気がない妊婦たち。
絲子が話しかけても反応はありません。
それどころか冬弥が吐き出した物を拾い上げ飲み込むといった奇妙な行動を取るのでした。
反応も無いので暫く縁側で休んでいると”あああああああああああああああああああ”というおぞましい叫び声が聞こえてきます。
慌ててそこを除きに行くと、妊婦の股から見たことも無いようなおぞましい物体が出てきました。
それに驚いていると外に反し声が聞こえ駆け寄ってみます。
すると自分の身体が老人に連れられて歩いているのでした。
何かヤバい雰囲気を感じて連れ出そうとしますが足が悪いことをすっかり忘れておりあっけなくもう一人の若い男に止められてしまいます。
その男は冬弥の事を知ってるようで顔を見ると驚愕していました。
絲子と結婚するために村に戻ってきたと言うとそれは無い、とバカにします。
「あいつは昔っから一人の女の事しか考えてない」
男は冬弥の過去を知っているのかそんなことを言うのでした。
するとそれに反応した冬弥は体を起こします。
「俺は絲子を仕合せ（幸せ）にするためにこの村に来たんだ・・・」
その言葉の本当の意味を知っているのか感動する絲子とは裏腹に若い男、空木（うつぎ）は冬弥に掴みかかるのでした。
隣にいた爺さんが空木を止め、まずは治療をしてからだと言います。
冬弥は達の悪い毒に侵されているようで、空木は「相当恨みを買ってるんだな」と言います。
しばらくするとおじいさんが薬を手にして部屋から出てきて、それを飲ませると熱がスッと引いていくのでした。
それから数回に分けて薬をのませる必要があり、しばらくお世話になる事にした絲子たち。
小屋には子供たちも居て一緒に遊んだりして過ごします。
数日後には冬弥の体調は大分回復し軽くなら動けるまでになりました。
ハッキリ意識もあるので人形になった自分は受け入れられないだろう。と隠していた絲子でしたが冬弥は今までと変わらず「君は俺のお嫁さんだよ」と愛してくれるのでいた。
翌朝、さらに元気になった冬弥は「もう一度二人で結婚式をしよう」と言ってくれます。
ですが絲子は前に空木が言っていた女性の事が気になり聞いてしまいます。
「俺にそんな人は？ああもしかして月乃のことか！」
「違うんだ誤解しないで欲しいんだけど・・・」
話している途中に部屋の奥から大きな物音がして会話が途切れます。
出てきたのは一人の妊婦。
物音を聞いた空木も駆け付けたのですがその光景を見て血相を変えます。
「やべぇ！そいつから離れろ！！」
妊婦は真っ青な血を吐き出しながら異形の者へと変化していきます。
その姿はまるで”ドブメ”と瓜二つです。
空木は手にドスを握るとその妊婦の腹を掻っ捌き息の根を止めるのでした。
壮絶な光景に戸惑う2人に空木は村の事を教えてやるとある場所へ連れ出します。
沢山の壺が置かれた倉庫のような少し奇妙な場所です。
その場所に何故か懐かしさを感じる絲子。
空木はそこで青の母について説明してくれます。
水籠村で呪い術が発展し蟲毒を使った術を用いていること。
普通は壺の中に毒虫を入れて殺し合いをさせ強力な毒を作ると言う呪いなのですがこの村では壺の代わりに人間の身体を使った蟲毒を行っていたのです。
それこそが青の母。
しかし、青の母は殺すのではなく救う。古来より毒と薬というのは表裏一体でそれを上手く利用しているのです。
あの小屋にいる女たちは全て青の母だったのです。
薬毒反転の術を仕込まれた女に毒を入れることによって特効薬が出来る。
ですがその術は母体にかなりの負荷をかけるようで耐え切れなくなった母体は”毒産女（ドブメ）”に成ってしまうのです。
説明は終わり、話は絲子が来ていた着物の話になります。
空木はそれに見覚えがあるようで、絲子が山にいるすずめと言う子供に貰ったと話すと、合点がいったようです。
すずめは自分の事を山鬼と言っていたのですが山鬼とはドブメの生んだ子供の事です。
青の母として連れてこられる女の中にたまに妊娠中の女が居て、そこから生まれた子供は常人ならざる身体能力を持っているのです。
話も終わり、小屋へと帰るとフクロウの面を被った者とすずめが来ていました。
青の母を頼ってやってきたようです。
しかしフクロウの目的は別にあるようで絲子を見つけると何かしでかそうとします。
冬弥が割って入りもみ合いになっていると「きゃははははははきゃはははははは」と魂を抜かれたはずの人形ではない絲子が笑い声を上げるのでした。
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