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2巻｜繰り返される死とあらなたX
また、元の場所へと戻ってきた涼花は2度も自分の死に遭遇して吐き気を感じます。
取りあえず、修平に連絡してみますが、既読すら付かず、母の言うこともどこまで聞いていいものかも分かりません。
うっすら汗もかいているので、取りあえずシャワーを浴びて状況の整理をします。
このままマンションにとどまっても良いとも思えず、取り合えず身支度をしようと、半裸で出るとそこには修平が居ました。
そういえば玄関の鍵を閉め忘れていたのを思い出し、取りあえずＸに気付かれないように声を潜めます。
修平は自衛隊である父と電話していたようで、それが終わってすぐに涼花にメールを返したのですが、既読が付かないことを心配して来てくれたようです。
「私を助けようと思って家に入ってきたの？」
「悪いかよ」
「ううん・・・嬉しいかな」
少し緊張も解け、お互い今ある情報を話し合います。
修平の話によると、部屋に閉じ込めた人間は新たな種の肥料にされるらしく、このままこの場所にとどまるのは難しそうで、何とか脱出しなければなりません。
自衛隊が助けてくれる可能性もありますが、涼花が逃げた方が良いというと修平も了承してくれました。
さっそく、外に向かって逃げ出す2人、途中、死んだときの話をしてみますが、修平はまったく記憶にないらしく、逆に涼花がおかしい人扱いされてしまいます。
訳が分からない状況ながらも、涼花は何とか希望を捨てず、強い心を持ち続けます。
そんな二人の前に、無数のＸの卵が現れます。
既に、孵化しているモノもあり、そのおぞましさに寒気がしますが、修平が一緒に居てくれたことで、幾分かはマシに感じます。
やっとの思いで正面玄関までたどり着き、嬉しさのあまり飛び出していく涼花。
修平もすぐ後を追いかけるのですが、涼花が振り返った瞬間、Ｘが修平に襲い掛かるのでした。
そのまま、跡形も無く食べられてしまった修平。次は自分の番だと、2度死んだ恐怖が襲ってきます。
”死にたくない”
全速力で走って逃げますが、バケモノ相手に逃げ切れる筈も無く、涼花は3回目の死を迎えてしまうのでした。
目が覚めると、また自分の部屋に戻っていて、自暴自棄気味に窓のカーテンを開けます。
しかし、そこにＸの姿は無く、やっぱりただの夢だったんだ。とホッと胸をなでおろします。
ですが、スマホの画面には母からの大量の着信履歴が残っており、その部分は変わっていません。
一先ず、修平に電話をしてみるとすぐに出てくれました。
「涼花無事か？」
「この世界にもＸはいるの？外には何もいないけど？」
「何言ってんだ？Ｘは2足歩行のバケモノだろ？」
涼花に迫る新たな脅威、彼女はこの無限ループから抜け出すことが出来るのでしょうか？
3巻に続く
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