私たちはどうかしている9巻無料

私たちはどうかしている9巻のネタバレ感想と、漫画を無料で読む方法を紹介しています。

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月日が経ち、光月庵へ復讐を誓う七桜は「花がすみ」をオープンさせ、多喜川と共に乗っ取る計画に出ます。

一方、七桜への思いをふっきった椿もようやく再起。
選定会での和菓子勝負に全力を注ぎます。

空白の3年間、七桜に一体なにがあったのでしょうか!?

今巻では七桜の3年間が明かされます。

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では9巻のネタバレです!

42話|空白の3年間

忘れられると思っていました。
ママの残したものも、椿への思いも、雪が解けるように全部・・・。

光月庵の火事から6カ月後の1月、七桜は白山市のとある和菓子屋で働いていました。

「御菓子処 和沙」ご夫婦とパート従業員1人だけのこぢんまりとした和菓子屋さんです。

歴史はありますがお客さんはほぼ近所の常連さんのみののんびりとしたお店で、光月庵から出たばかりの七桜にはすごく安心できる場所でした。

七桜がここで働いているということを知っているのは多喜川だけで、多喜川はよく御菓子を買いに七桜に会いに来ていました。

小さいけどあったかいお店。

その日作った御菓子をお客さんに食べてもらい笑顔をもらう。

七桜は小さい頃思い描いた夢をここでなら叶えられるかもしれないと思っていました。

幸せになりたい、きっとなれる。そう信じていました。

あの日までは・・・。

ある日、和沙に七桜を訪ねて警察がやってきます。

警察は火事について再検査をしており、七桜を犯人だと疑っていたのです。

「見たという人がいるんですよ、あの日あなたが大旦那の部屋に入っていくのを。」

七桜はすぐに女将の顔を思い浮かべます。

(あの人だ。ママのときみたいに私のことも・・・)
(きっとまた警察が来る。和沙にはもういられない)

七桜は吹雪の中、店を飛び出しあてもなく彷徨います。

途中、足首を切ってしまい真っ赤な血が・・・。

七桜は動機が激しくなりその場に倒れ込んでしまいます。

(忘れたいのにどこまでも追いかけて来る)
(もう疲れた・・・ごめんねママ)

意識が朦朧とする中、助けてくれたのは多喜川でした。

「きみがいなくなったら誰がお母さんのことを思い出すんだ!全部消えてしまうんだよ、優しさも、温かさも。お母さんは二度死ぬことになるんだ七桜ちゃん!」

母の形見にあった手紙は、樹さんからのものより書いたのに出せなかった手紙の方が多くありました。

(あの人が光月庵にいるかぎりママは死んでもなお汚され続ける)

この時、七桜はある決意をします。

母が叶えられなかった夢は自分が本物にすると。

それ以外もう何も望まないと。

「多喜川さん、力を貸して下さい。いつか必ずお返しします。私に店を下さい。」

43話|信念

選定会の日、目が見えていない椿に声を掛けようとする七桜ですが、遠くから椿を呼ぶ栞の声が聞こえ、思わず木の影に隠れます。

椿の視界が良くなった頃、目の前にいたのは栞でした。

栞は選定会のことが気になり様子を見に来たのです。

椿は七桜の気配を気にしながらも栞と一緒に店に戻ります。

選定会で選ばれたのは、花がすみではなく光月庵でした。

(ほんとによかった。花がすみ・・・そんなに気にするほどの店じゃなかったか)

選ばれなかった七桜ですが、選ばれないことは予想していました。

それに選定会の目的は勝つことではありません。

それより七桜は、椿の目の様子がとても気になっていました。

東京で1人、御菓子を作っていた時、一度だけ光月庵の御菓子を食べたことがあります。

ひと口ですぐに椿が作っていないと分かり、七桜は絶望しました。

(これだったの?あの火事の日私との約束を捨てて椿が守ったものは)
(光月庵を自分のものにしたかっただけ、看板が欲しかっただけ、御菓子を作ることじゃない)

(そんなもののために私は全てを失ったんだ)

だけど目が悪いから御菓子を作らなくなったのだとしたら・・・。

揺れる七桜ですが「自分にはもう関係ない」と言い聞かせます。

椿の目は火事の後遺症によりどんどん悪化していました。

このまま放っておくて失明の可能性が高く、早めの手術が必要だと医者からは言われるのですが、術後数カ月~数年は視界の歪みがとれないと告げられ、思いとどまります。

1月の園遊会で下手な御菓子をだせば、今度こそ店の信用はなくなってしまいます。

(俺が絶対に作る)
(それまでこの目がもってくれるのを祈るしかない)

そんな中、女将が裏で手回ししたおかげで光月庵が園遊会の御菓子に選ばれたと知る椿。

根回しがなければ「花がすみ」に決まっていたと。

本当なら事実を知った時点で五月雨亭に本当のことを話し、他の店に園遊会の権利を譲るべきです。

しかし椿は悔しいながらもそうはしませんでした。

偶然立ち聞きしてしまった栞に「幻滅したでしょう」と話すのですが、栞は幻滅などしていませんでした。

「私、椿さんの歩き方が好きです。歩き方の美しい人にはきっと神様が道を与えて下さってると思うんです。椿さんの選択は正しくないかもしれないけど、間違ってはいないと思います。幻滅なんてしません。絶対に、なにがあっても。」

七桜は女将と裏で手を組んでいた議員に偶然を装って近づき、店へと招待します。

一方、椿はどうしても花がすみという店が気になり1人店へと足を運ぶのですが・・・!?

44話|花蕾

「花がすみ」でついに七桜と再会した椿。

この気持ちは愛なのか憎しみなのか。

「七桜・・・」その後の言葉は続きませんでした。

議員さんが帰った後、椿と七桜は2人きりになるのですが、七桜は椿を客として扱いシラを切り通しています。

そういうわけにはいかないと、椿は季節の上玉をその場で頂くことに。

出てきたのは”ふくべ”という御菓子でした。

ふくべとは瓢箪の別名で、瓢箪は昔から縁起がよいものと言われています。

「光月庵も”正しく”実り多き繁栄を迎えますように。」

椿はついに核心に迫ります。

「なんなんだ”花がすみ”って。こんな光月庵の近くに店を構えて・・・一体。あの火事の日!どうしてなにも言わず消えたんだ!」

七桜は冷たい目で「今までのことは全部嘘だった」と話します。

「だってそうでしょう?ママを殺人者にした人の事好きになるわけない。私は”さくら”なんだよ、椿。」

それに椿だってあの火事の日、七桜との約束より一番大事なものを取りに行きました。

「あれは私のものだから。」

その時、多喜川が戻ってきます。

「どうしてあなたがここに・・・」と驚く椿に対し、多喜川は七桜の肩を抱き寄せ牽制します。

「ここは彼女と僕2人の店だから。彼女は僕の大事なパートナーなんだよ。仕事の面でも一人の女性としても。だから彼女を傷つけることは許さない。」

七桜の全てを拒絶するような冷えた声に、椿はなにも言えず店を出ていきます。

(会わなければ良かった)
(幸せだった思い出だけ残して大事にしまっておけばよかったんだ)

椿は忘れていたのです。

会えばまた憎しみが生まれることを・・・。

そんな中、全国から観光客が来る有名な温泉街・和倉温泉が「和菓子フェア」をするということで光月庵が頼まれます。

しかし実のところ、光月庵と他に「花がすみ」も気にしている様子。

それを聞いた椿は、花がすみと共同で御菓子を作ることを提案します。

(七桜、俺も渡すつもりはない)
(絶対に・・・)

女将は毎回名のあがる「花がすみ」が邪魔で仕方ありませんでした。

そこで女将は花がすみが利用している小豆の業者に小豆を卸させないよう裏で手を回します。

週明け、顔合わせも兼ね炉開きの茶会に呼ばれる光月庵と花がすみ。

お茶菓子を花がすみが、締めの千菓子を光月庵が頼まれています。

しかしそこに七桜はいませんでした。

花がすみの店の者が来ていないと知りニヤリとする女将。

良質なあんが作れず引き受けられなかったのだと思ったのです。

しかし出てきたお茶菓子は、花がすみの亥の子餅でした。

実はだいぶ前に来ていた七桜ですが、お茶の席には不相応だからと隣の部屋で待っていたのです。

45話|和倉温泉

七桜の登場に驚きを隠せない女将。

「どうして隣の部屋に?」と問う椿に対し、七桜は「少し不安だったんです。突然業者さんからいつもの小豆を買えなくなってしまって」と答えます。

しかし女将の小細工など七桜には通用しません。

七桜はあんに干し柿を潰して入れひと工夫し、その小豆に合わせた作り方に変えたのです。

湯宿こみちの女将の提案で椿と七桜は週末、実際に旅館に泊まることになります。

旅館の空気や雰囲気を感じてどんな御菓子にするか考えてもらいたいとの考えでした。

週末、すぐ隣の部屋に椿がいると考えると胸がざわつく七桜。

夕食中、椿に「どんな御菓子を考えてる?」と聞かれ、七桜は御菓子尽くしの御前を考えていると話すのですが、椿とは意見が対立してしまいます。

椿相手についついムキになってしまう七桜。

それは椿も一緒でした。

「どうしてうちと一緒に仕事を。なんでわざわざ引き受けたの?」

椿は「さぁ・・・」としか言いませんでした。

何を考えているかわからず、目が逸らせなくなって椿のペースにのみこまれてしまう七桜。

(やっぱり今回の仕事は引き受けるべきじゃなかったのかもしれない)
(胸のざわつきがどんどん大きくなる)

夜になり仲居さんに特別露天風呂が女性の入浴時間になったと教えてくれたので入る七桜ですが、温泉はもう30分前から男性の時間となっていました。

そしてそこには椿の姿が。

椿は他の男性客から七桜が見えないよう無言で守ってくれました。

椿の背中を見てついつい頬を赤らめる七桜。

その頃、椿と七桜が一緒にいると知った栞は、女将に「妊娠してるみたいなんです。椿さんの子供です。」と言って・・・!?

10巻に続く

感想

3年越しにようやく椿と七桜が再会し、盛り上がってきました!

相変わらず女将の嫌がらせは続くし、可愛く健気だった栞さんもなんだか闇落ちしそうな予感。

ラストの妊娠報告はきっと嘘だよね・・・。

復讐を心に決めた七桜も、やはり椿を前にすると色々揺らぐ様子。

毎回気になるところで終わるので、次回も続きが楽しみです!

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