ハピネス9巻

ハピネス9巻のネタバレ感想と、漫画を無料で読む方法を紹介しています。

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(前回のあらすじ)

岡崎がノラと共に生きていくと決めた矢先、2人は謎の武装集団に取り囲まれてしまいます。
必死の抵抗も虚しく、振りかかる凶弾に2人は倒れてしまいました。

岡崎が目を覚ますと手術台の上で身体には拘束具が・・・。
薬を注入され意識は混濁してしまいます。

10年の時が過ぎ、意識の奥で鳴り響く勇樹の叫び声に岡崎は!?

ではここからネタバレです!

9巻|ネタバレ

混乱している岡崎の元に、10年前に電車で轢かれ死んだはずのサクが現れます。

「きみは・・・サク・・・。」

片腕や両足は短く完全な状態の身体ではありませんでした。

サクも岡崎と同じでここに捕まっていたのです。

「10年かかって生首からやっとここまで再生したよ。」

サクは岡崎の拘束具を解きます。

「ごめんね、あの時ちゃんと殺してあげられなくて。」

「10年もクスリ漬けで地獄だったろ?もう止めたから大丈夫。」

サクの言葉であの日から10年もの時が経ったことを知る岡崎。

サクは意識がないフリをして体が再生するのを待っていたと話しています。

「僕は逃げる。きみはどうする?」

岡崎は意識の中で聞こえた勇樹の叫びが気がかりで助けに行くことに。

その前に、岡崎はノラを探すことに。

ずっとノラの声が近くで聞こえていたのです。

岡崎とサクはノラの声を頼りにノラの元へ向かいます。

声のする部屋の扉を開けると、目に飛び込んできたのはバラバラにされた身体でした。

ノラの意識は脳の中にありました。

「こんなになっても死ねないんだ・・・。」

ノラの姿にショックを隠しきれず涙を流す岡崎。

岡崎がこの10年間壊れないでいれたのは、ノラがずっと意識の中で呼んでくれていたからでした。

「ノラ・・・そんななんで・・・。」

「サク・・・ノラは元に戻るの?」

サクは頭だけでここまで再生するのに10年かかりました。

脳だけになったノラだとかなりの時間を要しますが、いつかは元に戻ります。

「ぼくらは死ねないんだから・・・。」

岡崎は「今度は僕が守る」と決意しノラの脳みそを持って外へ逃げることに。

岡崎たち吸血鬼は人間にとっては珍しい生き物で、見つけては拘束し秘密をしろうと実験を繰り返してきました。

彼等がどんな組織なのかは分かりませんが、ずっと昔から色々な形で彼らのような人間が吸血鬼を捕まえようとしてきました。

サクも何度も捕まり、何度も逃げ出しての繰り返しです。

今はもう自分が何年生きているかも、人間だったころのことも思い出せません。

憶えているのは子供の頃にみた景色だけ。

「僕は海辺の村に住んでいてすごく綺麗なところだった。夜の浜辺に行くと星がものすごくたくさん輝いてた。綺麗だったなぁ。」

人間だった頃を思い出し懐かしむサク。

岡崎と話していると人間だった頃のあの気持ちを思い出すことができました。

「ノラもきっとそうだったんだろう。」

長い長いトンネルを抜けようやく出口に辿り着く岡崎とサク。

しかし外に出た瞬間、サクが撃たれてしまいます。

岡崎は負傷したサクを抱きかかえ急いでその場から逃げます。

森の中に隠れるのですが、上空にはヘリがいて2人を捜索しています。

「せっかく出られたのに、またやられた・・・。キミはノラと逃げて。」

この身体と怪我では到底逃げ切れないと判断したサクは、せめて岡崎たちだけでもと思っていました。

「きみと会えて良かったよ。久しぶりに人間になれた。またね。」

そう言ってサクは、自分がおとりとなって奴らの注意を引き付けます。

サクはあっという間に撃たれ捕獲されてしまいます。

岡崎は必ず助けに戻ると心に誓い勇樹の元へと急ぎます。

その頃、部屋に閉じ込められている五所は勇樹を助けられなかった自分の無力さに絶望していました。

勇樹の血肉を喰らった桜根は、血吸いの儀式を行うため地下に捕らえていた五所を呼び寄せます。

ストローを握りしめ顔をほころばせる桜根。

血に魅せられた男の狂気はまだ終わっていません。

「五所雪子・・・ごめんな。痛かったよな。お兄ちゃんやっと神様になれたよ。」

「ぜーんぶ食べたんだ。勇樹の脳みそぜーんぶ。」

五所の胸を切り付け、傷口にストローを差す桜根。

しかし咽せてしまい血を吸うことができません。

「どうして?神様なのに。ぼくは神様になれたのに・・・。」

自分が吸血鬼でなかったと知った桜根は、失意の中ナイフを手に取り五所に向かって振り下ろします。

その時、駆け付けた岡崎が間一髪でその手を止めることが出来ます。

ずっと捜し続けていた岡崎が目の前に現れ、喜びのあまり涙を流す五所。

「会いたかった・・・岡崎くん・・・。」

勇樹が桜根に食べられたと知った岡崎は怒り桜根を蹴り飛ばします。

「どうして僕たちをこんな目に遭わせる?ただ普通に生きたかっただけなのに・・・。」

目の前で人を殺す桜根を見た岡崎は、桜根が許せず飛び掛かります。

桜根の姿の中に勇樹の幻影が見える岡崎。

勇樹は「ごめんね」と謝り自分の代わりに桜根を殺してくれと頼みます。

「ぼくは吸血鬼だ。やるよ。」

岡崎は決意します。

人間だったかつての自分と決別し、吸血鬼として命を奪うことを。

岡崎は桜根の首元に噛みついて・・・!?

10巻へ続く

感想

数ある吸血鬼話の中でも群を抜いてグロテスクです。

吸血鬼が不死というのはスタンダードですが、それを「死ねない」とするのが面白いなと思いました。

施設の人間が不老不死を研究しているのかどうなのか分かりせんが、死ねないのはこれとない拷問だと思う。

サク実はよい奴だったんだね。

勇樹は完食されちゃうし、ノラはバラバラだし、五所さんへの仕打ち相変わらず酷いし、ハピネスな展開が全く見えません。

次回、最終巻ですがどんな結末になるのか楽しみです!

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