水溜まりに浮かぶ島を無料で読む方法
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6話|追跡者
神社の軒下で眠る湊。
湊はある夢を見ていました。
ある雨の日の朝、いつもと違う空気を感じて外に出ると目の前に大きな水たまりがありました。
水たまりの中に大きな島が浮かんでいて、そこへ行きたかったけど冷えた足はもう動かず頭の中でもう遅いと声がして近づけませんでした。
眠りながら涙を流す湊を心配するかのように、湊の頬を舐めるザラメ。
その夢はもう何度も見ていて、目を覚ますといつも泣いているのです。
その頃、椿は携帯のGPSを辿り中渕のいるアジトの前にいました。
寝ている中渕に銃を発砲しますが、布団の中は寝ているように見せかける為に毛布が丸められてあるだけでした。
中渕は間一髪逃げることができたのです。
朝目覚めた黒松はカレンダーの印に気付きますが、これが何を示しているのか分かりません。
誕生日を忘れられた渚は不機嫌そう。
そして迎えに来た双葉はやはり湊に違和感を感じていました。
双葉と渚について行き「ザラメ」が犬であることを知る黒松。
軒下を覗くと案の定黒松の鞄が置いてありました。
黒松はニヤリとして双葉と渚がいなくなった後、もう一度神社に戻りますが、人がいて鞄を回収することができません。
するとザラメに水をあげるため渚が戻ってきます。
渚はその人に向かって「おはよう、けーじさん!」と呼びます。
その男の顔を見て驚く黒松。
なんと渚が「刑事」と呼ぶ人物は椿だったのです。
7話|帰れない我が家
椿は裏では犯罪者を集めて強盗や殺人をしていますが、本職は刑事で仲間(黒松たち)を追っているのです。
自作自演もいいとこ。
黒松には椿の目が間違いなく同業者に見えていました。
おそらく裏家業の方が椿の本性なのでしょう。
黒松のGPSを追ってここに来た椿ですが、鞄の中に金はなく悔しそうな表情を見せます。
兄妹と椿が知り合いと知り驚いた黒松でしたが、椿の行動も知ることができるため好都合です。
その頃湊は一人悩んでいました。
「殺人犯」の姿のまま双葉や刑事に相談しても信じてくれるはずがありません。
湊は渚を取り戻すために、捕まらない為に、町を離れる決意をします。
ちょうど一年前の渚の誕生日の日。
母は渚の誕生日を祝いながら「来年はもっと大きなケーキにしようか」と約束しました。
それは渚にとって忘れらない思い出と約束でした。
それを知っている湊は、町を離れる前に大きなケーキを買って置手紙と共に双葉の家に届けます。
双葉は湊に言われた通り「お母さんからだよ」と渚にケーキを渡します。
渚は涙を流しながら喜びます。
そして3人で渚の誕生日を祝うのでした。
8話|泊まってけば?
湊は指名手配の写真の黒松の髪型をして都内の防犯カメラにあえて映りまくります。
かなり危険な行動ですが、とにかく家から離れた場所に警察の目を向けさせたいのです。
一方、地図を見てなんとか学校へ行った黒松は、何も情報がなく散々な目に遭いました。
他人のフリをするのは簡単ではなく疲れきっています。
その頃、湊は黒松の免許証の住所へと向かっていました。
鍵を開けて中に入ろうとすると中から女の人が出てきます。
湊が焦っていると後ろから柄の悪い男に蹴り倒されます。
男は「俺の女に何の用だ?」と言い、止めようとする彼女にも暴力を振るいます。
女性への暴力を見た湊はついカッとなって男をボコボコに殴って忠告します。
男は怖がって逃げていってしまいました。
彼女の名前はルミ。
男は4~5日前に勝手に住み着いたろくでもない男だと話します。
ルミは湊の傷の手当てをしてくれた上、手料理を食べさせてくれ、いく所のない湊を家に泊めてくれます。
その頃、椿たち刑事は車に放置された六月の遺体を発見します。
トランクからは野崎の遺体も出てきました。
黒松が金を集めていることを確信した椿は、近隣の防犯カメラを調べ始めます。
9話|探し屋が来る
(黒松の過去から話は始まります)
それは決まって朝方の事でした。
まだ夜が明ける前、暗い暗い朝方、夜の仕事から帰って来た母は出掛ける前とは別人になっています。
帰って来るなりまだ布団の中の黒松をボコボコに殴り続けます。
黒松はただ黙って耐えるだけ。
気が済むとまだ小さい黒松を抱き起して何度も謝りいつも同じ質問をします。
「ねぇ、お母さんの事愛してる?」
ひやりとした感触を首筋に感じながら黒松はただ「あいしてるよ、お母さん」といつも同じ答えを返します。
黒松の身体には脳内記憶が残っているようで、湊は悪夢で目が覚めます。
起きるとルミが朝食を作ってくれていました。
一緒に朝食を食べながらテレビを見ていると、湊が放置した六月の遺体発見ニュースが流れます。
車内にはもう一人の遺体があったと知り驚く湊。
指名手配の顔写真も出てルミにも見られてしまいました。
焦る湊ですが、ルミは目が見えていませんでした。
同じくニュースを見た中渕は黒松に裏切られたと気付きます。
次の標的は自分だと思った中渕は、探し屋に黒松を捜して欲しいと依頼します。
その頃黒松は周りに不審がられながらも学校に馴染もうと頑張ります。
学校帰り、必要な物をとりに家に戻る黒松ですが、それを双葉に見られてしまいます。
双葉に尾けられていることに気付いた黒松は、なんとか巻いて自分の家へ。
するとタイミング悪く探し屋がやってきます。
間一髪、黒松はソファの下へ隠れ身を隠すことができました。
10話|殺人依頼
隠れていると今度は椿がやってきます。
椿は探し屋とも顔見知りの様子。
椿は黒松の「首折り」の手口の真似をして探し屋の一人を殺してしまいました。
黒松は証拠としてソファの下からこっそり一部始終をスマホに録画します。
椿はこの殺人も黒松のせいにし、探し屋のボスに現場に出てきてもらうつもりです。
黒松は下っ端では見つけられないと思ったのです。
一方、湊には黒松の以前の顧客が訪ねてきます。
「消して欲しい男がいる」と依頼された湊は・・・!?
3巻へ続く
感想
湊くんが本当いい子過ぎる。
それにまだ子供なのに判断力も行動力もあって賢い子だなと感心します。
でもどんどん逃げられない状況に追い込まれちゃってこの先どうなるんだろ。
殺し屋の黒松が学校であたふたしてる姿にギャップを感じて笑っちゃいます(笑)
面白いのでぜひ漫画の方も無料で読んでみてくださいね♪