クズの本懐9巻decorのネタバレ感想と、漫画を無料で読む方法を紹介しています。
漫画を無料で読む方法は、下の記事で説明しているので参考にしてくださいね♪
9巻は、8巻で完結した物語のその後を描いた最終エピソードです。
それぞれが選んだ道とその先にある未来とは・・・?
1話|モカのその後
服飾デザイナーを目指し進学したモカ。
学校にロリータ服は着ていきませんが、卒業したわけではありません。
大切な服なので汚したくないのです。
今は作る方が楽しいし。
学校の課題の頻度が半端なく、疲労で日に日にオーラが消えていくモカ。
がむしゃらに頑張るモカを見た同じ学校のるみかは、気分転換にモカをご飯へと誘います。
「なんかアンタ、スレてなさすぎて妙にパワフルで突っ走るから見てて不安なのよー。」
その日、モカは飲めないお酒を飲んで酔っ払い眠ってしまいます。
気分転換したおかげで”姫”復活。
介抱してくれたるみかに借りを返すため、モカは仕方なく行きたくもない合コンへ顔を出すことに。
しかしロリータ服のモカを見た男性陣はドン引き。
いつからかロリータ服はモカの鎧になっていました。
恋はまだいい。
今じゃない気がしてるから。
トイレから戻ろうとすると、合コンで一番右にいた男の子に声をかけられます。
「それって用足せんの?」
こんな失礼な奴が鬼ほどいる世界で、王子様なんて笑っちゃいます。
しかし彼は悪気があったわけではなく、前々から気になっていたとモカの服に興味津々。
実は彼、可愛いモノ大好き、むしろ着てみたいと思っている乙女系男子だったのです。
「自分を貫ける人はかっこいいよなあ。俺もそうなりたかった。」
モカは「なれるわ!」と彼の背中を押し応援します。
モカに勇気づけられた彼は、隣の席の人に告白すると笑顔で戻っていきます。
子供の頃、憧れた童話のなかで、お姫様が煌びやかに着飾るための力はずっと魔法でした。
私がなりたかったのは、魔法使いの方だったんだわ。
2話|茜のその後
ハードルを上げることにしたの。
人妻だしねー。
手あたり次第はもうヤメ、人妻になったこれからの浮気は”質”を優先し厳選すると決めた茜。
結婚したからといって自分は何も変わっていないと思っていました。
ある日、茜は鍵井にずっと言い辛かったことを聞きます。
「髪の毛切りたいの。いい?」
もちろん鍵井はダメなんていいません。
しかし茜は美容室に行ってもカットはしませんでした。
まぁわざわざ性癖(決めつけ)を奪うのも可哀想よね。
その夜、茜の夢の中に最大のライバルが登場します。
写真の女性は「あんたももう安心していいんだよ。」と話しかけてきます。
「全然似てないね、私達!」
夢のせいで朝早く目が覚めると、鍵井が「もうちょっと」と抱きついてきました。
その瞬間、茜の目から涙が流れ落ちます。
その日にばっさり髪を切った茜。
髪が短くなった茜を見た鍵井は、「すっごく似合ってます、大好きです」と大げさなくらい褒めてくれます。
一度離れて茜を見つめ、再び抱きしめます。
「俺は死ぬまで浮気しません。」
「私はするけど」と言う茜ですが、鍵井は茜が浮気をしていないことを知っています。
鍵井の無償の愛に包まれている茜は、もう浮気などしなくても満たされていたのでした。
3話|早苗と篤也
大学にも、一人暮らしにもすっかり慣れた頃。
早苗には慣れないことが一つだけありました。
「ただいま篤也。」
今日がクリスマスなんてすっかり忘れていた早苗ですが、篤也はばっちり準備をして待っていてくれていました。
篤也のサプライズにため息をつく早苗。
「サプライズとか慣れてないの。うまく返せないの。でもすごく嬉しいよ。」
眠りにつき目が覚めると、篤也はいなくて、プレゼントのスノードームが置いてありました。
返せるものなど何もないのに。
誰もいないスノードーム、冷たい部屋、街の灯、ひとつひとつが孤独でした。
誰より近くて、誰より交わらない心。
早苗は本当の恋をもう知っているから、これがそうじゃないことも分かっていました。
花火を思い出し涙を流す早苗。
そんな中、ある女性(根路銘ゆか)にナンパされホテルで一晩を共に過ごしてしまいます。
翌日、ゆかは早苗の大学に代理教師としてやってきました。
4話|早苗とゆか
年下とばかり思っていたのに年上だったと知りびっくりの早苗。
しかもまさか自分の学校の教師として再会するなんて。
ゆかは講義で「なぜ神話の時代より人類は”物語”を必要してきたのか?」という答えに対し、「心を分かち合うため。それ故に人は物語る生き物である」と思うと話します。
その答えは早苗とは正反対でした。
早苗は人はどうしても独りだと思っています。
それを一瞬でも忘れられるように、錯覚するためにあるのが本や物語だったから。
篤也は早苗のそういうところが高潔で好きでした。
しかしそれはずっと早苗の孤独を願うのと変わりません。
篤也は最後に「本当に大好きだった」と想いを伝え、早苗の元から去っていきます。
学校にバラさない代わりにとゆかをデートに誘う早苗。
今まで一目ぼれ以外で恋をしたことがなかった早苗なので、ゆかへの感情が恋なのか分かりませんでした。
「でも、わからないってことは好きなのかも。」
頬を赤らめながら気持ちを伝える早苗に、浮かれるゆか。
ディナーの後、ゆかは早苗の家へ。
「わー可愛いー!スノードーム大好き!いいじゃん賑やかで。」
人がいなくて孤独だと思っていた早苗とは反対に、家に灯がついているのを賑やかだと感じるゆか。
そんなゆかを見て早苗は笑うのでした。
5話|麦のその後
俺にはホントなんもない。
目指すべきグランドラインも、生涯の友も・・・。
この世で信じられるのは、むさ苦しい男(兄)ただ一人だけ。
しかし麦は兄にさえも「彼女と住むから」と家を追い出されてしまいます。
しかも兄の捨て台詞が「女がいないと生きてけないじゃん俺ら」という最低なヒモ宣言。
兄とは違うと思っていた麦ですが、結局自立できず、女の家にいました。
ああなぜ、一体いつから俺は・・・。
夢の中で花火が「嘘つき」と言っています。
麦だって生まれ変わって180度違う自分になりたいのです。
「ずるいじゃん!なんでみんな俺を追い越してくんだよ。」
「そんなのあんたが止まってるからでしょ」と花火は言うのですが、夢の中の花火はなぜかずっと制服でした。
正直、何度も考えました。
あの日、あいつの元に走れば良かった?
あの時、引き止めれば良かった?
どこで俺は間違えた?
本当は気づいていました。
あの頃の麦たちは瞬間全部本気で、あの時の全てがその答えでしかないことに。
過去は変えられません。
当たり前のことなのに、麦はずっと前に進めずにいるのです。
いつまで俺はカッコ悪いままなんだよ!
わかってるよ、俺の本物は今も一人だけだ。
最終話|花火のその後
二度と来ないかもしれえないと思っていた早苗との時間。
今では普通に友達として楽しく遊んだりしています。
えっちゃん大好き!
そんな花火の直面する問題は、「やりたいことが見つからない」ことでした。
「やりたいことが見つかるタイミングなんて人それぞれ」と歯に衣着せぬ物言いのモカ。
「好きなことと向き合ってみたらどうかな」とアドバイスをしてくれる鍵井先生。
一方、麦はバイトをしていました。
女の人に頼らず、幼なじみの恭一の家に居候させてもらっています。
花火のことを引きずっている麦は、やりたいことが見つかったらもう一度アタックすると決心していました。
そんな中、友達に誘われていった音楽のイベントで、花火と再会します。
昔からロックが好きな花火は、ライブハウスで働きながらイベンターを目指していたのです。
やりたいことを見つけて頑張っている花火を見て、思わずキスをしてしまう麦。
「俺も負けねー!彼氏つくんのちょっと待ってて。」
神様、お願いこの人がいいんです。
本物じゃない2人が始めた本物じゃない恋の真似事は、果たして本物の恋に成りえるでしょうか?
それは神様だってわかりません。
これから幕が明けてのお楽しみ。
完結
感想
苦く切なく終わったクズの本懐ですが、今巻ですごく報われた気持ちになりました。
時が経ち、思春期の苦い思い出を乗り越えて、それぞれの道に進む彼らが描かれていて嬉しかった。
ただの安易なハッピーエンドではなく、希望の光を見せつつ、あとは読者の想像にゆだねるラストが良かったです。
賛否分かれるかもしれませんが、私は読んでよかったと思いました♪
他にも番外編として水戸ちゃんとあゆみのお話も収録されています。
ネタバレでは省略している部分も多いので、ぜひ無料で漫画の方も読んでみて下さいね(*ノωノ)