マンガ、君が僕らを悪魔と呼んだ頃が遂に完結しました。
今回はその最終話までのネタバレやこのマンガを誰でも無料で読む方法なんかを紹介したいと思います。
144話から153話
悠介が真面目に働き出し、光彦も彼の働きっぷりには感謝していたようで、全てが上手く動き始めます。
ですが皮肉にも悠介の評判が高まったせいで、以前関わった悪漢たちに目を付けられてしまいます。
すぐに町中に悠介の過去の所業は広まってしまい、今まで親切だった町の人たちは態度を一変させます。
消しても消しても繰り返されるアパートへの落書き。
”死ね、悪魔”そんな心無い言葉が書かれています。
そんなことをされても悠介は怒るところか夜な夜な一人、自分の部屋の前に巻き散らかされたゴミを片付けていました。
椿はそんな光景を目の当たりにして怒りさえ覚えます。
「彼が尽くしてきた1年はなんだったの?あまりにもひど過ぎる」
ですが悠介に対する迫害は過熱する一方でずっと擁護し続けてくれていた光彦の仕事にも支障をきたし始め、クビにするしかなくなってしまいます。
椿は自分の無力さを痛感しました。そのまま町を出て行こうとする悠介でしたが、呼び止めます。
「私が何とかするから!私が必ずみんなの誤解を解くから!!」
しかし2カ月たってもその努力は実ることなく、悠介はついに町を出ていくことを決めます。
「もう耐えられねぇんだよ!俺が原因でアンタが傷つくのが」
最後までそんな優しさを見せる悠介に何もできなかった自分を不甲斐なく感じます。
その帰り道、椿は光彦とばったり出会います。
少し前までは悠介のことを擁護してくれていた彼も今ではすっかり悠介に非難を浴びせるようになっていました。
「あなただけはそんな風に言わないで欲しかった」
椿が悲痛な訴えを続けているその場に悠介やってきました。
椿が忘れていたカバンを届けるためにやってきたようで、2人の様子などお構いなしにカバンを届け終わると帰ろうとします。
それを光彦が呼び止めました。
「いい加減、猫を被るのは辞めたらどうだ!?」
椿を悠介に取られ、かなり鬱憤が溜まっていたのか、暴言を吐きながら殴り掛かります。
悠介は抵抗することなく暫く殴られ、それでも尚、光彦のことも気付付けるつもりは無い、もう二度とあのおぞましい悪魔には戻らない。というのでした。
そのまま意識を失ってしまった悠介を椿が徹夜で看病します。
菫を身ごもったのはまさにその夜でした。
でも何故、恋愛感情の無かった2人がそんな関係になったのか?
菫は疑問に思っていたようですが一ノ瀬は椿の方が悠介に依存していたのでは?と推測します。
夫を亡くしたことで心に大きな傷を負ってしまった椿は悠介でその傷を埋めていたんだと・・・
一ノ瀬も同じように悠介に依存していた過去があり、その気持ちは痛い程分かります。
悠介が動けないことを良い事に自分の身体を使い、今にも自殺してしまいそうな悠介に呪いの言葉をかけます。
「あなたを受け入れてくれる人は必ずいる。その人に出会うまでは生き続けて」
語り合う内に夜が明け一ノ瀬と菫は緑が開く個展へと向かうのでした。
最終話の結末
遂に開かれたみどりの個展。
皆が中を見て回る間、不安な表情を浮かべます。
暫くすると最初に会澤が出てきました。
そして続くようにシュウも出てきます。
2人はみどりに絵の感想をいいました。
「何あれ?全然ダメ。才能ないんじゃない?」
「だな。あれは悠介じゃねぇ。まったく別の誰かだな」
「良かった。お二人ならそう言ってくれると思ってました。」
悪魔だった頃の悠介と直にかかわったことがある2人であれば、自分の絵に違和感を感じる筈だと思っていたみどりは2人の意見にそう返しました。
そして、悪魔以外の悠介を知っているメンバーは絵の前から動けずにいました。
「どうですか?私が書いたユースケは?」
「そんなのこの顔を見ればわかるでしょ」
顔をくしゃくしゃにして涙を流す一ノ瀬。そして同じように環もまたあの頃の悠介の姿を思い出させてくれるみどりの絵に涙を流します。
”悪魔の笑顔”
そうタイトルを付けられたその絵には悪魔とは程遠い、優しい笑顔の悠介が描かれています。
過去の所業にしか目を向けない世間に反発するかのようなその絵。
この個展はそんな世間に向けたみどりの精一杯のメッセージだったのです。
”あの人は悪魔なんかじゃない!むしろずっと私たちを守り続けてくれた善良な一人の人間だった”
どの絵も優しい悠介との思い出を切り取るかのような温かい絵が描かれていました。
「君が僕らを悪魔と呼んだ頃。私たちは確かに幸せだった」
悠介の所業を考えれば幸せになる資格なんかない!そう訴える人も多いでしょう。
でも完全な善人がいないように全くの悪人も居ない。人は時に罪を犯し、時に人を救う。
斉藤悠介とはどんな人物か?あなたの目にはどう映りましたか?
-完-
感想
何か久しぶりに凄い作品に出合ったという感じでした。
前半の悠介と後半の悠介は180度反対で、途中ハラハラする部分もあったり、素晴らしい作品だと思います。
みどりたち兄妹との絆は確かに本物で、そんな彼の葛藤なんかを想っていると思わず胸が熱くなる最期でした。
マンガ版は無料で読むことが出来るので、是非、読んでみて下さい。