漫画、くにはちぶの最終巻が発売されたので早速読んでみました。
このブログでは、くにはちぶの結末までのネタバレや、誰でも使える無料で読む方法を紹介しています。
ネタバレ前にその方法が知りたい人は下のリンクを使って下さい。
44話|無言の悲鳴
あざみにとっての普通は父親の邪魔をしないというモノでした。
きっかけは幼いころあざみが泣き止まなかったとき、首を絞めたのが始まりでした。
当時、母親は自分がキッチリと躾けなければ、この子が殺されてしまうと思い、それからはあざみの事を厳しく躾けるようになります。
そんな様子を普通だと説き伏せる母親に対して、たんぽぽは真っ向から否定します。
「間違ってるよ。人に見せれますか?こんな”普通”を」
しかし、あざみは救いの声をあげません。
「これが私の普通だから気にしないで」
「ゴメン。あざみちゃん。その普通、私が壊すよ。」
45話|解放
押入れに閉じ込められたあざみを抱き寄せるたんぽぽ。
そんな彼女の姿を見て母親は言いつけを守れないのであれば、お仕置きをする。と言います。
しかし、たんぽぽから勇気を貰ったあざみはそれを否定し、虐待するのは母の自己満足の為だと言います。
「嫌なの。あなたのしつけも、あの人の無視も」
そんな娘の精一杯の主張に対して、母はそんなに嫌だったなら、別の物で叩くわ。と頭のおかしなことを言います。
「逃げるよ。あざみちゃん」
無視法の時も周りの皆の協力があって、戦うことが出来た。
あざみも一人で戦う必要なんかは無く、警察や他の大人たちを頼ればいい。
そう言って、たんぽぽは彼女を連れだします。
少し落ちついたようで、2人のことを警察に突き出すかは児童相談所に連絡した後にすることに決めます。
やっと自由になった時間、たんぽぽはケーキの食べ放題に行きたいと言います。
「いいね。行こう!!」
2人は本当の笑顔で、街に繰り出すのでした。
46話|一緒に
街では無視の完全廃止に向けて、人々が集まっていました。
無視法違反で実刑判決を受けた受刑者を無実にするべきだと訴えているようで、たんぽぽにはその先頭に立って欲しいと期待されます。
「あの、私たち今日、遊びに行くので明日でいいですか?」
今は無視法よりよりもあざみの方が大切だと、皆の期待を裏切る言葉をかけます。
落胆するデモ隊でしたが、粘が上手く皆を説得して、ここからはたんぽぽに頼るのでは無く、大人たちの戦いだと言います。
「いままで頑張ってくれてありがとう」
皆が思い思いの言葉を投げかけ、たんぽぽは無視法から完全に開放されたのでした。
その後はケーキバイキングに行き、動物園に行き、ごく普通の女子高生を楽しんだたんぽぽとあざみ。
あざみは今までの自分は幸せを求めることをしていなかったのだと言い、今後はどんな場所であろうと幸せになろうとすることを誓います。
「うん。幸せになろうね。二人で一緒に」
最終話|普通の世界
12月25日。
この日は一般的にはクリスマスですが、ある年を境にもう一つ特別な記念日となります。
かつて国にあった悪法の成立・乱用と戦った一人の少女を称え、タンポポの日と制定されたのです。
当事者たちは今ではそんな法律があったことなど忘れ、あざみは新しい里親の元で生活しています。
弁護士になり、法から弱者を救うために猛勉強をしているのだとか・・・
皆それぞれ、趣味に打ち込んだり家庭を築いたり。
その中でも特にたんぽぽは何の変哲も無い、ごくごく普通の日常を送り、日々幸せを感じているのでした。
-完-