2巻1話|あらすじ
やはり彼女が大事な実験体だからか?
エリアスにそう言い放つ
騙されて可愛そうに・・・
この男の話によると放っておけば遠からず死ぬ運命にあるにも関わらずその真実をエリアスは隠し続けているらしい
レイス・ベガは無尽蔵にま稜を吸収し生み出すことができる代わりに耐久力は並みの魔術師と同程度の為、身体に負担が掛かりて身体能力が一斉に停止する運命なのだそうだ
エリアスは興味本位で何の処置もせずに生かしているだけで愛や好意などは全くないそう言い放つのだった・・・
自由にしてやろうそう言ってエリアスがチカに渡しているお守りの石を壊そうとした瞬間!
「バキン!」首に押し当てられていたナイフを気にもせずレンフレッドに捕まっている妖精を助けるために殴りつける
その隙をついて護衛に来ていた猫達がレンフレッド達を囲む
「解放されたくないのか?」チセにそう問いかけるが
エリアスが嘘を付いていようと私を家族と言ったのはあの人だけ彼が私の手を話すまでは「私はあのヒトのものです」と堂々と言い放った
それと同時に地面からは「ドシュッ」と影のヤリが茨の用に生えてきてレンフレッド達をとらえる
エリアスはチセの首が切れていたためキズを心配していたが澱みの縛りが取れかかっていたためチセに浄化をお願する
この澱みを縛るのが務めの猫の王も最後を見届ける為についてきてくれるそうだ
そうして王、エアリエル、チセの3人は大きく膨れ上がった澱みの中へと消えていくのだった・・・
気を失っていたチセ、目を覚ますとそこははるか昔の食事処にいた
自分の手が透けているのを見てどうやらここは澱みの記憶の中だとエアリエルが説明してくれる
そこに一人のマシューと言う男がやってきたどうやらここの居る流れの魔術師に体が弱く、寝たきりの妻のミナを見て貰おうと頼みに来たらしい
チセはその魔術師が何か嫌な雰囲気をまとっているのを感じていた・・・
マシューはさっそく容体を見て貰ったがやはりあれ以上良くなる見込みはなく持って後、数年
そう宣告されてしまう
「何でもするから何か方法はないのか?」
そうやって縋るマシューに魔術師は一つの提案をする
「猫には九つの命があるのを知ってるかい・・・」
それから数日後、街ではネズミが増えている事がちょっとした騒ぎになっていた
「猫が仕事をしてないのかねー」そんな話声が聞こえる中、みなは夫のマシューを探していた
村の人に尋ねるとなんだか斧を持って森の方へ行ったそうだ
探しに森の奥へと進んでいくミナ
ふと見なれない小屋を見つけその傍らにはマシューの斧が置いてあった
何か嫌な予感がする・・・
そう思いながらもその小屋を開けるミナ
そこには無残に殺された猫達が床に転がり天井から吊るされている姿が!
奥には猫の返り血を浴びたマシューが笑顔で「君の薬が今完成したんだ」と言っていた・・・
2巻2話|あらすじ
この魔術師に教えて貰ってこの薬を作ったんだそう言っているマシューの眼は優しかった夫とは違う何かに取りつかれた目をしていた
「なんでこんなこと」
君の為ならなんだってできる
ミナは正気じゃないマシューに恐怖を感じるが急に体が動かなくなってしまう
「大丈夫だよ」そう言って現れたのはあの流れの魔術師だった
無理やり口を開けさせられマシューが作った薬を口にそそがれる
激しい痛みで言葉にならない叫び声をあげるミナ
我慢するんだ!痛みは直ぐに消える!
マシューはそう言っていたがミナのてが解け始める・・・
そして次の瞬間!!
「ドパァ!」全身が液体へと変化しミナは地面に流れ落ちていってしまった
「あーあ失敗か」魔術師は人ごとの用にそう言い放つ
マシューは遂に壊れた・・・
もっともっと必要なんだ・・・
そう言って小屋を飛び出すとミナが飼っていた猫が睨んでいた
「あんたはもう人間じゃない」そう言ってマシューの首に噛みつく
王に選ばれた者として生かすわけにもいかないし安らかに逝かすことも出来ない
猫に食い漁られる中でマシューはミナの以内悲しみを深く感じるのだった・・・
チセ・・・
現在に戻ってきたチセ、目の前には池で見た女性ミナがいた
存在を消してほしいそう頼まれるがチセはこの悲劇の二人を消したくないと講義する
今を逃せばもっと苦しくなる・・・だから消してほしい
二人のを見かねて現在の猫の王が先導しようと言う
しかし、この王にも待っている家族がいる
そしてチセが思いついた方法・・・それは
「エアリエル」
彼女の力を借りればタンポポが風に運ばれるように
全てを道びいてくれるはず
チセがそう願うと澱みは徐々に吹き飛んでいき
一面の花畑へと変わるのだった
そこには過去にとらわれたマシューが
二人は抱き合い幸せそうな顔で還っていった・・・
「おつかれさま」エリアスがチセに声をかける
「くらっ」よろけるチセをエリアスが抱え上げる
帰ってる途中、チセはエリアスに思っている事を伝える
そんなに怖がらなくても私はあなたが要らないと言うまでそばに・・・
そこで意識を失ってしまうのだった
2巻3話|あらすじ
魔力を使用した反動でもう2週間も目を覚まさないチセ
神父のサイモンも彼女を心配してしょっちゅう様子を見に来る
チセは今森の中で眠っていた。
普通にしているより水の中や森の中の方が回復が早いからだ
二人がチセの事で討論していると何処からともなく詩が聞こえてきた
そこに現れたのは馬にまたがった長い黒髪の綺麗な女性だった
そのわきには岩の精霊が使えている
彼女は妖精女王・ティターニア
今日は噂になっているチセの様子を見に来たそうだ
ふと女王がサイモンを見つけ近寄ると神父はここには要らないと森のどこかへ吹き飛ばしてしまうのだった
いつも一緒にいる王はうるさいからほってきたそんなことを話しながらエリアスがチセが眠っている場所に促す
「わー綺麗な赤毛だね」そこにいたのは置いてきた筈の王「オベロン」だった
チセに顔を近付けるオベロンをみて「はなれてください」とエリアスが嫉妬をしていた
しかし、オベロンは君が変わったのは素晴らしい、でもその親切の皮はいつまでもつかな・・・
とからかうが「グイ」と女王に髪を引っ張られ「子供は虐めるものじゃないですよ」と釘をさされる
この二人の夫婦喧嘩はしょっちゅうのようでエリアスもお付きの岩の精霊もあきれ顔だった
じゃさっそく起こそうかと王がチセに魔力を注ぎ始める
すると、ゆっくりとチセの瞼が開いていく
起き上ったチセ「あの、、、アナタ誰?」目の前にいるのはチセが全く知らない「妖精の王」
ふとエリアスを見つけ走って駆けよる
それから色々と事情を説明してもらう、自分が何日も眠ってたこと
この二人は妖精の国の王と女王だということ
ふと、王が二人に子供はいつ作るのか?と質問するとチセの頬がみるみると赤く染まっていく
それを見て、エリアスは今までに感じた事のない胸が締め付けられる感覚がするのだった・・・
その姿を女王は気付いていた
今日はお邪魔だから話はまた今度ねそう言って帰っていく
チセとエリアスも二人の家に帰り久しぶりに一緒に食事を楽しむのだった・・・
2巻4話|あらすじ
猫の国での一件があってからエリアスは本格的に魔法を教える事を決めたそうで毎日勉強して過ごしていたチセ
そんなある日、神父のサイモンに押しつけられた最後のお使いへと出かけていく
どうやら近くの教会で「黒妖犬(ブラックドック)」が現れたそうで彼らは手を出すことさえしなければ墓を守る優秀な妖精なのだそうがそれが無害かどうかを調査する必要があるようだ
向かう道中、エリアスは魔法技師のアンジェリカに頼んでいた指輪をチセに渡す
この指輪は魔力の生成を抑制するもので、吸収力は抜群に高いがそれを支える機関が弱いチセの為に作らせたものだった
今はこれしか無いがもっと良い方法を探し出すからとエリアスは誓った
教会に到着すると何やら騒ぎが起こっていた
どうやら人が殺されているのが見つかったらしくその遺体は噛み後や引っかき傷だらけだった
エリアスは管理者と話を付けにチセは周囲を少し見て来るように言われる
教会の周りにある墓を見ているとあの猫の国で見たような澱みを見つけた
すると急に黒い影が奇妙なものに変化し「何処から来たんだ?」と話しかけてきた!!
これは答えてはだめなやつだ!そう直感したチセは走って逃げる!!
影もチセの後追う!!
「イザベル?」そう言った黒装束の男はチセを連れて行こうとする影から救い出してくれた
チセは人間じゃないと直感するもその男は急に倒れ込むのだった
どうやらチセに出会うまでにかなりの傷を負っているようで出血も酷かった
傷口は教会前であった死体と同じ・・・
意識が朦朧としながらチセに話駆ける男「イザベルに似てるな」
守らなきゃな「ざわざわざわ」と徐々に体が変化していく男
体中から黒い毛が生え始めそれが全身を覆っていく!
現れたのは黒く大きな犬だった・・・
2巻5話|あらすじ
ブラックドックへと変化した男はしきりにイザベルと囁き何処かへ向かおうとするが傷だらけの彼をほっとけなくてチセが捕まえる
すでに大分弱っていたのかブラックドックはそのまま意識を失ってしまうのだった
横たわったブラックドックを介抱していると「犬を渡せ!」と女が言ってきた
彼女は猫の国で邪魔をしてきたレンフレッドの弟子
とっさに鞄にしまってあった眠り薬をかけ眠らせることに成功しその場は事なきを得た
イザベラとの夢を見るブラックドック・・・
目を覚ますとチセが魔よけのお香をたいて見守ってくれていた
そして何度もブラックドックが口に出しているイザベラの心配をするチセ「はぐれているなら探しに行こう」そう言うが
ブラックドックは「彼女は土の下で眠っているから必要ない」そう言ってイザベラの事を話してくれた
彼女は自分の妹でチセに良く似た赤毛の子だと
どうやらまだ自分の事を犬だと思いこんでいるらしくその影響もあって人の姿になれるのかもしれない
そしてキズを付けた犯人の事を聞き出す
それは見たことの無い怪物で存在してはならないものだと言う
そんな話をしていると眠らせていた弟子の「アリス」が目を覚ます
暴れられては困るので手を縛っていたチセ
理由を話してくれればもしかしたら解いてあげれるかもと言われ仕方なく話始める
犬が欲しい理由はキメラにするためだと
ある日、妙なガキが現れ師匠に素材集めを手伝えと言ってきたそうだ
猫の国で襲ったのもそれが理由だと
エリアスも影からその話を聞いていたらしく姿を現す
レンフレッドの腕を奪ったのもそいつの仕業でどうにかしてくれと頼まれる
教会での死体もそいつが放ったキメラの仕業らしい
エリアスは承諾しそいつの特徴を聞く
見た目はガキだが何者かわからない、いくつもダブって見える感じで薄気味悪くニタニタ笑うのだと
不意に「ドン!」チセがアリスを突き飛ばす!!
位置を入れ替わったチセの胸には何かが深く突き刺さっていた!?
そこに現れたのはレンフレッドの腕を奪った張本人
そいつを睨みつけるエリアスは怒りに満ち溢れ恐ろしいものへと変化していくのだった・・・