恋と嘘8巻

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両想いなのに、結ばれることができない由佳吏と美咲。
納得できない由佳吏ですが、厚労省の一条には気持ちを否定され自信がなくなってしまいます。

一方、仁坂はある決意をしていて・・・!?

では8巻のネタバレです!

30話|普通の恋

クリスマス、由佳吏は悩みながらも莉々奈に買ったクリスマスプレゼントを持って莉々奈の家へ。

「気に入らなかったらどうしよう」と不安だった由佳吏ですが、莉々奈はとても喜んでくれました。

プレゼントを渡し早々に帰ろうとする由佳吏ですが、莉々奈に引き止められます。

「あなた何か隠してるでしょう。」

由佳吏はこの間あった出来事(美咲に政府通知を受けるつもりだと言われた事)を話します。

2人のことを応援している莉々奈は美咲の話が納得できませんでした。

一条に気持ちを否定され自信をなくしている由佳吏の背中を押し励まします。

「あなたは美咲に本気で向き合って本当の気持ちを伝えたのね。だからこんなにも傷ついた。」

「あなたの恋は勘違いで思い上がりでもないわ。その痛みが何よりの証拠よ。」

2人で話していても埒が明かないので、莉々奈は由佳吏を連れ美咲の家に行ってみることに。

美咲はクリスマスケーキを弟たちと一緒に作っている最中でした。

由佳吏と莉々奈も一緒に作ることとなるのですが、美咲はこの間のことなどなかったかのようにいつもと変わらず普通の態度でした。

(めちゃくちゃ普通に接してくる・・・)
(弟たちの前だから?)

モヤモヤしながらも由佳吏は美咲にあわせ普通に接します。

ケーキも完成しみんなでクリスマスを楽しみます。

帰り道、まだプレゼントを渡せていない由佳吏に気を遣った莉々奈は、わざとらしい演技で2人きりの時間をつくってあげます。

莉々奈のおかげでようやく美咲にクリスマスプレゼントを渡すことが出来た由佳吏。

美咲の反応は意外に薄いものでした。

「ありがとう。でもあの日言ったことに変わりはないよ。」

しかし由佳吏だって気持ちが変わっていないのは同じです。

「何を言われようと僕が好きなのは高崎さんだ。」

2人の会話を立ち聞きしていた莉々奈は、由佳吏の言葉がショックでその場から立ち去ります。

由佳吏は美咲に付き合えない理由を聞くのですが、やはり教えてくれませんでした。

「とにかく!僕は高崎さんを好きでいるから!これは僕の勝手だからッ!」

両想いのはずの由佳吏と美咲ですが、結局別れることになります。

こうして怒涛の一年の幕が閉じ、新たな年を迎えます。

31話|嘘の限界

冬休みが終わり、今日から3学期が始まります。

仁坂は由佳吏たちのグループから離れ、別のグループと仲良くしていました。

なんだからしくない仁坂を見て由佳吏はなにかが変だと感じ始めます。

一方、莉々奈にも心境の変化が表れていました。

いつも学力テストでは1位を維持しているのに、今回は有紗に負け2位だったのです。

元気のない莉々奈に気づいた有紗は心配し相談に乗ります。

莉々奈の悩みは由佳吏への感情でした。

美咲を好きな由佳吏のことを応援していたはずなのに、いざ自分がクリスマスプレゼントをもらった時、嬉しかった反面、美咲にも渡すんだなぁと微妙な気持ちになったのです。

莉々奈の話を聞いた有紗は、莉々奈が由佳吏に恋愛感情を持っていることを気づかせてあげます。

その頃、仁坂の様子を心配した由佳吏は、逃げる仁坂を追いかけ問い詰めます。

しかし仁坂は由佳吏のことを完全拒否。

仁坂のそんな態度に、由佳吏は嫌われていると勘違いをしてしまいます。

「僕のことずっと嫌いだった?僕はずっと勝手に友達だと思ってたけど仁坂は違ったの?」

ずっと気持ちを隠してきた仁坂ですが、ついに気持ちを打ち明けます。

「友達だと思ってたのお前だけだ。」

「お前が好きだ。ネジ。」

「友達としてじゃなくて、そういう意味で。だから友達じゃない。」

由佳吏を好きになったのは中学の時でした。

仁坂はずっと恋愛感情を抱きながら友達だと嘘をついていたのです。

しかしもう友達として側にいることに限界を感じ、由佳吏の側から離れ他人になろうと思ったのです。

それでも由佳吏は仁坂と友達でいることを諦められませんでした。

食い下がる由佳吏に仁坂は友達との決定的な違いを言います。

「友達とキスなんて出来ないだろ。」

すると由佳吏は仁坂に激しいキスをします。

「できるよ。だから僕らは友達だ。」

その頃、有紗に由佳吏のことが好きだと指摘された莉々奈は、自分のことが分からず気づけば由佳吏の家の前に来ていました。

タイミングよく家の前で帰ってきた由佳吏と鉢合わせるのですが、由佳吏は頬を赤く腫らしており様子が変です。

莉々奈を無視して自分の部屋へとかけあげる由佳吏。

心配した莉々奈は由佳吏の元へ行き理由を聞きます。

莉々奈に理由を話す由佳吏。

思い当たる節があった莉々奈は驚きませんでした。

「きっと仁坂のことすごく傷つけた。今も今までも。最低だ。」

「今日だって仁坂が大事な事話してくれたはずなのに、自分の気持ち押し付けた。」

「なんで僕なんか好きなんだよ。いい所ひとつもないだろ。」

自己評価の低い由佳吏に対し、莉々奈はそうは思わないと由佳吏の良いところを挙げていきます。

その時、莉々奈はようやく自分の本当の気持ちに気づくことが出来ます。

(ああ私この人が好き)
(私もこの人に恋してる)

9巻に続く

感想

今巻でようやく仁坂の秘密が明かされました。

そうだろうとは思っていたのでそれほど驚きはありませんでしたが、仁坂の今までの気持ちを考えるとやっぱり切ない。

仁坂との繋がりを断ちたくない故のネジの暴走もなかなか悩ましいです。

そして莉々奈もネジへの気持ちに気づくことができ、停滞気味だったストーリーが核心に迫ってきました。

次巻どうなるのか楽しみです!

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